TogoPower ADVANCE500 実機レビュー

ビックカメラで取り扱いがあるため知名度が増してきたTogoPower株式会社。

ポータブル電源業界は中国企業が多く会社概要もわからない、レビュー・口コミで判断するしかない製品が多いです。

その点、TogoPower株式会社は身元がしっかりしています。

アメリカに本社を置き、日本では埼玉に拠点を作りカスタマーサービスを行っています。

とても良さそうなところに本社がありますね。

TogoPower会社概要-本社

参考:TogoPower本社(322 Paseo Tesoro, Walnut, CA 91789)

TogoPower株式会社にはTogoPowerとBALDRブランドがあり、今回はTogoPowerブランドのADVANCE500をご紹介。

特徴的ですがキャンプ場だと不思議に映えるカラーリングです。

この製品のメリットは「わかりやすいこと」。さまざまなポータブル電源を触ってきましたが一番使いやすいです。

持ち手の部分と側面にあるLEDライトも停電時に大活躍。

ポートが全てカバーで保護され、USBが全て急速充電なのも便利。

出力制限ありますがIHクッキングヒーターも使えます。

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ADVANCE500で使える家電 ドリテックIHクッキングヒーター

TogoPower ADVANCE500で使える家電 ドリテックIHクッキングヒーター

TogoPower ADVANCE500でどんなことができるか見てみましょう。

まずはお湯を沸かしたり、ラーメンを作ったり、お鍋をしたり、と使い勝手抜群のIHクッキングヒーターです。

ポータブル電源を使う目的として上位にある「電気ケトルでお湯を沸かす」。

電気ケトルが使えるポータブル電源は1,500W近い出力が必要なため高額になります。

そこで比較的手に入れやすい価格のポータブル電源でお湯を沸かす方法を試してみたいと思います。

今回使うのは「dretec(ドリテック) IH クッキングヒーター ピッコリーノ(DI-217BK)」と「TogoPower ADVANCE500」です。

IH クッキングヒーターはパナソニックやアイリスオーヤマ、山善などさまざまなブランドから販売されていますが、レビュー数がダントツで多いドリテックにしてみました。

最大1,000W出力なのですが、ADVANCE500では400Wまで使えます。

500mlのお湯を沸かすのに5分ちょっとかかりました。

壁のコンセントだと2分45秒でしたので、倍くらいかかった計算。

5万円以下のポータブル電源で電気ケトルがちゃんと使えるものはありません。

参考記事:ティファール等の電気ケトルを使えるポータブル電源ってありませんか?1000W以上の出力が必要!

倍のお金を出して時間を半分にするか、のんびりお湯が沸く時間も楽しむか、のトレードオフになりますね。

IHクッキングヒーターに必要なワット数

IHクッキングヒーターに必要なポータブル電源のワット数
ピッコリーノの取り扱い説明書

上記の画像は「dretec IH クッキングヒーター ピッコリーノ」の取り扱い説明書の一部です。

参照:dretec IH クッキングヒーター ピッコリーノ取り扱い説明書(PDF)

火力は100W〜1,000Wの10段階。商品説明欄にもこのように書かれているので、「最低限100Wあれば使えるだろう」と考えてしまいます。

出力100W〜200Wの時は間欠運転なので平均の値になります。具体的には100Wから400Wを上下して平均して100W〜200Wにしています。

アマゾンレビューで「初動は600Wないと動かない」と怒っている方が数人いらっしゃいますが、使い方次第で600W必要ありません。

ということで、最低400W程度の出力を持つポータブル電源が必要です。

実際にIHクッキングヒーターで500mlのお湯を沸かす

TogoPower ADVANCE500とIHクッキングヒーターで500mlのお湯を沸かす

使用したアウトドア用鍋は「キャプテンスタッグ ステンレス角型ラーメンクッカー1.3L」。

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ステンレス鋼(18-0)であれば基本的にIHが使えます。

参考記事:IHで使える鍋の見分け方(パナソニック)

実際の様子は動画を見ていただくとわかりやすいです。

動画のチャプターリスト(目次)です。興味のあるところだけ見ることができます(YouTubeに移動します)。

結果的に、IHクッキングヒーターと500Wポータブル電源の組み合わせで400Wモードまで使用できました。

400Wモードだと500mlのお湯を沸かすのに5分30秒ほどかかりました。

ちなみに壁のコンセントと電気ケトルの組み合わせだと2分45秒。

おうちにいる時と同じようには湧かせませんが十分実用的ですね。

何より電気ケトルが使えない出力が低いポータブル電源でもお湯が沸かせるのは便利♪

500Wのポータブル電源で、出力400Wモードまで使えました。

それもぬるいお湯ではなくしっかり沸騰できます。

車中泊やキャンプ、災害時にも十分実用的なレベルの組み合わせだと感じました。

ADVANCE500のスペックと機能紹介

外装を見ていきましょう。

カラーはイエロー。画像より実物の方が少しオレンジ色っぽいです。

見慣れるとポップで可愛い。停電時などは見つけやすいでしょうね。

ADVANCE500のスペックと機能紹介

外装は、米国Undewriters Laboratories社が定めるUL94規格でV-0グレードの難燃ABS素材を使用しています。

特徴としては、自己消火性を持ち、グレード的には5段階で2番目に高い。

参考記事:難燃性素材について(テクノUMG株式会社)

もしも発火したとしても周囲に炎が広がらない可能性が高まります。

年に数回はリチウムイオン電池で火災事故が起きていますので、できる限り安全性を考えられているものを選んでください。

参考記事:ポータブル電源の火災事件・爆発・危険事象のニュースをまとめています

ADVANCE500のスペックと機能紹介
天板

天板にはワイヤレスチャージ10Wが搭載されています。

USBポートが一つ空くので、対応機種をお持ちの方には嬉しい機能ですね。ケーブルが不要なのもGood!

ADVANCE500のスペックと機能紹介
向かって左側面

正面から見て左側面はLEDライトと吸気口です。

このLEDライトは、懐中電灯とSOS灯の2タイプで使えます。

ADVANCE500のスペックと機能紹介
向かって右側面

正面向いて右側面は排気口です。ファンは上下に2つあります。

ACコンセントで300Wを超えると作動し始めます。

IHクッキングヒーターを使った時に20cmの距離で測って59dBでした。

IHクッキングヒーターのファン音の方がうるさいのでこちらの音は気にならないかも。

一般的なポータブル電源と同じくらいの騒音レベルです。

バッテリーセルの真横にファンが2つある分、内部の温度は適切に管理しやすいと考えられます。

ADVANCE500のスペックと機能紹介
背面は製品仕様書になっています

ADVANCE500のスペックと機能紹介
底面は注意書き。滑り止めはしっかりしています

ADVANCE500のスペックと機能紹介
左がゴム製のカバー、右がプラスチック製のカバー

珍しく出力ポートにカバーがついてます。簡易な防塵・防滴効果あり。

素材の使い分けもされていてよく考えられていますね。

ADVANCE500のスペックと機能紹介
Togopower ADVANCE500のスペックと機能紹介
ディスプレイ詳細

ディスプレイはADVANCE500のとても秀でた機能です。

電力の動きがわかりやすいので管理を容易にさせます。

ディスプレイの動きを動画にしました↓。

競合製品との比較(Jackery・Anker)

この項では他社製品と比較して、ADVANCE500のメリット・デメリットを見てみたいと思います。

比較対象は以下の二種。

  • Jackery ポータブル電源 400
  • Anker PowerHouse II 400
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Jackery(ジャクリ)
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価格帯もスペックも似ている、かつ口コミ評価の高い製品を選びました。

ブランド価格容量AC出力USBサイズLED
Togopower49,800400500QC3.0×3口
PD60W×1口
ワイヤレス10W×1口
230×168×178mm
5.1kg
あり
Jackery44,800400200USB-A×2口230×135×160mm
4.1kg
なし
Anker49,900389300IQ3.0×3口
PD60W×1口
255×148×139mm
4.6kg
あり
Togopower,Anker,Jakery比較表

価格帯と容量、サイズが近い製品を選んでいるのでほぼ同じ。強いていえばJackeryが少し安いかな。

電池種別は全て三元系リチウムイオン電池です。リン酸鉄リチウム電池がよろしい方は以下の参考記事をご覧になってください♪

参考記事:リン酸鉄リチウム電池を搭載したポータブル電源を紹介します


AC出力はTogoPowerが優秀です。300Wと500Wの違いは結構大きい。

300WではIHクッキングヒーターが動きませんが、500Wあれば工夫次第でしっかり使えます。

お湯を沸かしたい、料理をしてみたい方には選ぶ際の重要ポイントですね。


USB出力はガジェットが多くなった現状ではとても重要な要素です。

このクラスのポータブル電源だとコンセントよりはUSBメインの使い方が適しています。

災害時にスマホが生きていれば、生存確率が格段に上がりますので。

パッと見、Jackeryの一人負けですね。どのモデルもJackeryはガジェット充電が貧弱。

AnkerのPDは入出力ができるタイプなので使い勝手が良いです。ACアダプターがなくても充電できるのは本当に快適!

TogoPowerはPDもいいですが、USB-Aが全て急速充電に対応している点が優秀。

天板にワイヤレス充電が付属しているのもポイントが高い。


LEDライトは災害時には必須です。

もしも停電時の活用を考えておられるのならばJackeryは除外されます。LEDが付属しないので。

TogoPowerとAnkerは両方とも2つ使い勝手の異なるものが搭載されていて停電対策にバッチリ。

TogoPowerは白色LED、Ankerは暖色という違いがあります。


この3製品だとどれを選んでも後悔は少ないと思います。

スペックだけで見るとJackeryは少し割高に感じます。カスタマーサービスの質なども加えると仕方がない面もあります。

Ankerは性能・価格面ではTogopowerと同等。デメリットはACコンセントが110Vであること。

効率が悪いだけでなく、家電の故障が起きる可能性もあります。コンセントメインで考えている場合は注意をしてください。

知名度の点でTogoPowerは劣りますが、スペック的には優れていますね。

まとめ:同価格帯では上位に入るコスパモデル

5万円前後のポータブル電源ではかなりスペック的にも使い勝手的にも上位に入る製品です。

カラーリングは好き嫌いが出そうですが、意外とキャンプ場など自然の中では可愛く見えます。

LEDライトやディスプレイの親切さなど機械に疎い方には特におすすめしたいポータブル電源です。

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