実機レビュー

Anker リン酸鉄リチウムイオンバッテリーポータブル電源まとめ 次世代パススルー充電が強み

アンカー リン酸鉄リチウムイオンバッテリーポータブル電源まとめ 次世代パススルー充電が強み

アンカー製ポータブル電源の大きなメリットとして、次世代パススルー充電とUPS機能があります。この二つの機能を目当てに購入する方も多いのではないでしょうか。

他社のポータブル電源にはほとんど付属しない機能ですが、ここ最近のAnker製品には必ず搭載されています。

次世代パススルー充電対応ポータブル電源」と書いていますが、「パススルー充電を利用しても電源の劣化がないポータブル電源」と同じ意味です。詳しくは「次世代パススルー充電とは?」の項で。

既存製品より新しい機能は次世代と呼ばれるので、次世代パススルー充電と称しているみたいですね。

この記事では、リン酸鉄リチウムイオンバッテリー+次世代パススルー充電が現在のトレンドだと思いますので、アンカー社製で適合するモデルを比較していきます。

また、ここで比較する全製品にUPS(無停電電源装置)機能が搭載されています。しかし、UPSといっても大きく3つの方式があり、Ankerのポータブル電源はその3つの方式を分散して採用しています。

UPS機能をメインに考えている方向けに3つの方式を説明し、用途にぴったりな製品を選ぶヒントを提示できればと考えています。

アンカーの公式サイトでもUPSの詳細な説明がされていないため、不便だったので調べて記事にしました。

次世代パススルー充電とは?

次世代パススルー充電とは、ポータブル電源を壁のコンセントに繋いでいる時、電力がバッテリーを介さず家電に直接給電される機能のこと。電力がバッテリーを通過しないため、発熱を抑え負荷がかかりにくいことがメリット。デメリットは、長期的にパススルー状態で利用すると、バッテリーのサイクル劣化や寿命短命化に繋がる。

アンカー製リン酸鉄リチウムイオン電池搭載ポータブル電源のメリット・デメリット

この項ではアンカー社製ポータブル電源のメリットとデメリットを見ていきます。

まずはリン酸鉄リチウムイオンバッテリーについて簡単に触れたいと思います。

世界的には安全性・ライフサイクルの長さではリン酸鉄リチウムイオン、単位あたりの電力容量や電力効率ではリチウムイオンと考えられています。

発熱量が少ないと考えられているのはリチウムイオンです。リン酸鉄リチウムイオンは発熱があっても熱暴走が少ないので安全と言われています。

とはいえ、やたらとリチウムイオン電池が爆発・発火(発火事件リスト)しているわけではありません。リン酸鉄リチウムイオン電池はさらに安全なので通常の使い方をしていれば発火や火事が起こる可能性はかなり低いと考えられます。

Wood Mackenzie」にリチウムイオン電池や鉛蓄電池との比較がありましたので転載いたします。LFPがリン酸鉄リチウムイオン(灰色の線)です。

参照:https://www.woodmac.com/news/opinion/will-sodium-ion-battery-cells-be-a-game-changer-for-electric-vehicle-and-energy-storage-markets/

Anker社の大きなメリットは安全性の高いリン酸鉄リチウムイオンバッテリーの中でも高品質なものを使っていること。充放電サイクル3,000回後も初期容量の80%以上を維持するバッテリーセルを搭載。

「リン酸鉄リチウムイオン電池は、安全性の高さも一般的な三元系のリチウムイオンより高い点が特徴して挙げられます。Ankerが採用したリン酸鉄リチウムイオン電池はその中でもさらに安全性が高く、安全性を証明する試験の中でも特に厳しい釘刺し試験(電池に釘を刺した状態でも発火しないことを確認する試験)にも合格しています」(アンカー・ジャパン 新規事業本部 パワーストレージ事業部 リードマネージャー、植田 恭平氏)

なぜAnkerのポータブル電源は劣化しにくい? メーカーに聞くその理由とメリットとは/VAGUE

また、バッテリーセルを制御するBMSの性能が高いと言われています。

BMSとは?:バッテリーセルを安全に監視・調整するよう設計されていて、過電圧、過電流、過昇温などから保護する役割

ポータブル電源を壁のコンセントに繋いでいる時、電力がバッテリーを介さず家電に直接給電される機能(次世代パススルー充電)も大きなメリットですね。電力がバッテリーを通過しないため、発熱を抑え負荷がかかりにくい。

メリット:次世代パススルー充電対応で劣化を防ぐ

一般的なポータブル電源は、壁のコンセントから給電された電力をバッテリーに充電して、充電された電力を電気機器に供給します。

つまり、充電しながら電気機器を使う場合、毎回バッテリーを介するためバッテリーの劣化を招いてしまいます。

この記事で紹介しているアンカーのポータブル電源は、次世代パススルー充電といって、壁のコンセントからポータブル電源に繋いでいる電気機器に直接供給します。

バッテリーを介さないため、発熱が起きないことにより劣化が進みにくく、充放電サイクルが増えません。

他社製品ですと、EcoFlow社のDELTA 2やRIVER 2といった製品が同じ仕組みを採用しています。

メリット:小型から2,000Wh以上の大容量まで揃っている

アンカーのリン酸鉄リチウムイオンバッテリー搭載ポータブル電源は2023年初旬現在5製品(全製品比較表はこちら)発売されています。

容量は256Wh〜2,048Wh、出力も最大2,000WまでとAnker製品の中から用途にぴったりなモデルを選べるラインナップとなっています。

リン酸鉄リチウム電池を使っていて、ここまで揃っているブランドはAnker、BLUETTI、EcoFlowくらいしかありません。Jackeryはサイズは揃っているのですが、全て三元系リチウムイオンバッテリーなので残念ながら除外です。

メリット:製品保証が5年間

一日一回使っても10年近く持つと言われている長寿命のリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを使っています。

しかし、パーツ類も劣化していきます。BMSやインバーター、トランスなど。

バッテリー以外の部分をカバーする意味でも保証が長いことは価値があります。

日本製のポータブル電源がほぼ市場にない中で、信頼あるメーカーを選ぶ基準として保証期間の長さを考慮しても良いと思います。

SUAOKIのように保証期間が長くてもメーカー自体が消えてしまっては意味がありませんが。

アンカーやEcoFlowに関しては大手家電量販店での取り扱いもありますし、カスタマーサービスセンターを設置しているので相対的に安全だと考えています。

これまでアンカー・ジャパンではお客様の声に耳を傾け、製品や使い方についての疑問を解決しAnkerグループ製品を快適にご使用いただくために、電話やチャットサービスでのカスタマーサポートに注力してきました。より包括的なサポートを提供するために、この度修理センターを伴う新会社を設立し、付帯の保証期間が過ぎた製品を含めた、Ankerグループ対象製品の修理を承ります

Ankerグループ製品の修理等を担う新会社「アンカー・テック株式会社」設立 初めて他社製も対象の「モバイルバッテリー下取り&買い替えサポート」開始

リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは製品寿命が長いことがメリット。保証期間が長いということはとてつもないストロングポイントだと思います。

アンカーはポータブル電源の回収を行なっている

ポータブル電源の廃棄・処分は大きな問題です。

だいたいのメーカーは「お住まいの自治体で廃棄してください」となっていますが、自治体に問い合わせると引き取ってもらえないこともあります。

そのまま、家に置いておくこともできませんし、なんとも困った問題。

管理人はポータブル電源のサイトを作っていることもあり、家の中にポータブル電源がたくさんあります。

また、もう壊れてしまったものもあります。住んでいる自治体では「ポータブル電源のカテゴリーがないので引き取れない」とのこと。

モバイルバッテリーは市民権を得ていて回収してくれるんですけどね。

廃棄することを前もって考えて購入することをお勧めします。

その点、アンカーは流石の対応。保証期間が長い上に、製品寿命が尽きたら回収までしてくれます。

参考:Anker モバイルバッテリー/ポータブル電源回収サービス

デメリット:AC出力が110Vの製品がある

Anker 521・Anker 5352製品とAnker 757の初期型である型番「A1770511」のものがAC110Vとなっています。

公式サイトのAnker 757は型番「A1770512」でAC100Vです。公式サイトや公式ショッピングモールは最新型番だと思いますが、在庫が古いお店で購入する際は注意された方がいいですね。

日本では家庭用コンセントの電圧は100Vですが、海外では事情が異なります。むしろ、100Vの電圧を採用しているのは日本のみで、他の国々ではもっと高い電圧が採用されているのです。

例えばアメリカやカナダ、台湾では家庭用コンセントの電圧が110~120Vですし、ヨーロッパやアジアの多くの国々では200Vを超えている場合がほとんど。

こうした背景から、ポータブル電源も110Vの出力を採用したものが多いのが現状です。

一方、日本国内向けの家電製品は100Vでの使用を前提として作られたもの。このため、110Vのポータブル電源で日本の家電を動かすと、さまざまな問題が生じる可能性があります。

Anker公式サイトには以下のような記述がありますので、気にしないで使っても大丈夫なのかもしれません。

本製品のACポートの定格電圧は、日本やアメリカ合衆国、カナダなど100~120V用の家電に対応した110Vです。日本の一般的な家電製品を対象とした電気用品安全法が定める技術基準において、家電製品は90~110Vまで対応できるよう義務付けられていますので、安心してご利用いただけます。

Anker 535 Portable Power Station (PowerHouse 512Wh)

AC110Vを気にする方が比較的多いためデメリットとしました。

Anker 521やAnker 535に関しては容量・出力が低いため、家電を常用することは難しいです。

電気毛布や扇風機、車載冷蔵庫などが現実的なラインでしょうか。

しかし、USBやシガーソケットなどガジェットでの利用をメインに考えれば、AC110Vはあまりデメリットに感じないと思います。

アンカー リン酸鉄リチウムイオンバッテリー全製品を製品比較

767757555535521
価格299,990円169,900円149,900円64,900円29,900円
型番A1780511A1770512A1760511A1751512A1720511
容量2,048Wh1,229Wh1.024Wh512Wh256Wh
1Wh単価146.5円138.2円146.4円126.8円116.8円
電気毛布(55W)26時間18時間15時間6時間3時間
出力2,000W(100V)1,500W(100V)1,000W(100V)500W(110V)200W(110V)
重量30.5kg19.9kg13.1kg7.6kg3.7kg
充電時間2時間1.5時間4.1時間3.4時間2.5時間
ソーラー入力960W200W200W120W65W
UPS20ms20ms記載なしありあり
アプリありなしなしなしなし
ACアダプターなしなしありありあり

Anker 521 Portable Power Station (PowerHouse 256Wh)

Anker 521 Portable Power Station (PowerHouse 256Wh)とは?

Anker 521とは、Anker社の販売する最小型のポータブル電源です。容量は256Whと抑えめなものの、その分コンパクトなサイズとなっており、持ち運びにも適しています。リン酸鉄リチウムイオン電池を使用しているほか、本体の強度も強化されているので、衝撃や劣化などにも負けないつくりとなっています。

アイテム名Anker 521 Portable Power Station (PowerHouse 256Wh)
型番A1720
メーカーアンカー(Anker)
価格29,900円
容量(Wh)256Wh
出力(W)200W
サイズ横221×高さ216×奥行き144mm
約3.7kg
バッテリーリン酸鉄リチウムイオン電池
費用対容量(1Whあたり単価)116.8円
電気の波形正弦波
出力(AC出力・DC出力・USB)AC:2口
DC/シガーソケット:1口
USB:2口
Type-C:1口
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Anker
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Anker 535 Portable Power Station (PowerHouse 512Wh)

Anker 535 Portable Power Station (PowerHouse 512Wh)とは?

Anker 535とは、Anker社の販売しているミドルクラスのポータブル電源。寿命と安全性に優れるリン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、前面と背面には強化パネルが使われているなど、長く安心して使えることが大きな特徴です。容量は512Whと中程度ながら、ACポート(110Vなので注意)が4つ用意されているので幅広い用途にも対応。

アイテム名Anker 535 Portable Power Station (PowerHouse 512Wh)
型番A1751511
メーカーアンカー(Anker)
価格64,900円
容量(Wh)512Wh
出力(W)500W
サイズ横292×高さ251×奥行き188mm
約7.6kg
バッテリーリン酸鉄リチウムイオン電池
費用対容量(1Whあたり単価)116.8円
電気の波形正弦波
出力(AC出力・DC出力・USB)AC:4口
DC/シガーソケット:1口
USB:3口
Type-C:1口
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Anker 555 Portable Power Station (PowerHouse 1024Wh)

Anker 555 Portable Power Station (PowerHouse 1024Wh)とは?

Anker 555は、リン酸鉄リチウムイオン電池の搭載により安全性の高さと長寿命を実現し、本体も強度が高められているなど、安心して使い続けることができるのが強みです。容量も1024Whとなっているので、家電を長時間使用できます。

アイテム名Anker 555 Portable Power Station (PowerHouse 1024Wh)
型番A1760511
メーカーAnker
価格149,900円
容量(Wh)1,024Wh
出力(W)1,000W
サイズ横350×高さ295×奥行き188mm
約13.1kg
バッテリーリン酸鉄リチウムイオン電池
費用対容量(1Whあたり単価)146.4円
電気の波形正弦波
出力(AC出力・DC出力・USB)AC:6口
DC/シガーソケット:1口
USB:3口
Type-C:2口
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Anker
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このクラスは売れ筋だけあってどのメーカーもエース級の製品を出しています。

今回ご紹介しているAnker 555とまさに競合なのがEcoFlow DELTA2です。

大きな違いはAnkerは停電対策を意識してLEDライトが2口あり、使い勝手もとても工夫されています。

EcoFlowは出力が1,500W(Anker 555は1,000W)なのでご家庭のコンセントと同じように家電が使えます。

またDELTA 2はエクストラバッテリーで容量を増設できる点も利用の幅が広がるのでメリットですね。

次世代パススルー充電はAnker 555もDELTA 2も搭載しています。

全製品ACコンセントが100Vなのでその点は安心。

ブランド価格(円)容量(Wh)出力(W)電池1Wh単価
Anker555149,9001,0241,000リン酸鉄146.4円
EcoFlow DELTA2143,0001,0241,500リン酸鉄139.6円
Jackery1000139,8001,0021,000三元系139.5円

参考記事:EcoFlow DELTA 2 実機レビュー 家電使用、次世代パススルー、充電スピードを実証実験

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Anker 757 Portable Power Station (PowerHouse 1229Wh)

Anker 757 Portable Power Station (PowerHouse 1229Wh)とは?

Anker 757とは、Anker社の販売するハイエンドポータブル電源のひとつです。1229Whの大容量ながら1時間で80%まで充電することが可能で、1時間半ほどで100%まで充電できます。リン酸鉄リチウムイオン電池を搭載しているうえ、強度や錆びにくさに優れた金属フレームも採用し、安全性にも優れています。

アイテム名Anker 757 Portable Power Station (PowerHouse 1229Wh)
型番A1770512
メーカーアンカー(Anker)
価格169,900円
容量(Wh)1,229Wh
出力(W)1,500W
サイズ横463×高さ288×奥行き237mm
約19.9kg
バッテリーリン酸鉄リチウムイオン電池
費用対容量(1Whあたり単価)138.2円
電気の波形正弦波
出力(AC出力・DC出力・USB)AC:6口
DC/シガーソケット:1口
USB:4口
Type-C:2口
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Anker
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この製品の最大のメリットは頑丈であること。

6000系アルミニウム合金で支柱やプレートなどメインフレームを構築(優れた耐衝撃性能)しています。

容量1,229Wh・出力は電子レンジを動かせる1,500Wというバランスもいいですね。

セール時には13万円以内に収まりますのでコストパフォーマンスも優れています。

このAnker757は、何年も安定供給するポータブル電源開発のために1から開発したと言っています。

こういう物作りは信頼性が高まりますね。少し割高になるもの仕方ないかな。

The Anker 757 PowerHouse represents a new class of portable battery generators far beyond basic wattage metrics. From its high-power output and multiple connections to Anker’s proprietary fast charging technology and long-lasting battery materials, this is a product that’s been designed from the ground up to deliver consistent power for years and years. Steven Yang, CEO of Anker Innovations

https://9to5toys.com/2022/04/12/anker-powerhouse-757-launch/

Anker 767 Portable Power Station (GaNPrime PowerHouse 2048Wh)

Anker 767 Portable Power Station (GaNPrime PowerHouse 2048Wh)とは?

Anker 767とは、Anker社の販売するハイエンドなポータブル電源です。2048Whという大容量が最大の特徴で、別売りの拡張バッテリーを使えば最大で4,096Whの容量を利用できます。リン酸鉄リチウムイオン電池やGaN (窒化ガリウム) の採用など、優れた安全性や長寿命を実現しているのも特徴。

アイテム名Anker 767 Portable Power Station (GaNPrime PowerHouse 2048Wh)
型番A1780511
メーカーアンカー(Anker)
価格299,900円
容量(Wh)2,048Wh
出力(W)2,000W(100V)
サイズ横525×高さ395×奥行き250mm
約30.5kg
バッテリーリン酸鉄リチウムイオン電池
費用対容量(1Whあたり単価)146.4円
電気の波形正弦波
出力(AC出力・DC出力・USB)AC:6口
DC/シガーソケット:2口
USB:2口
Type-C:3口
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GaNとは?

世界初GaN搭載ポータブル電源 と銘打っていますが、そもそもGaNとはなんでしょう?

GaN(窒素ガリウム)はシリコンに取って代わると言われているパワー半導体です。

GaNはシリコンよりも低コストに製造でき、シリコンより1,000倍以上効率的に電子伝導する能力がメリット。

シリコンベースのデバイスよりスイッチングスピード・熱伝導率・低いオン抵抗などの項目に優れています。

Power Integrations社やEfficient Power Conversion社、Infineon Technologies AG社、Innoscience社が有力企業。

市場規模は2025年でシリコンパワー半導体の100分の1程度になる予想です。

ちなみにさらに次の世代は日本発の「酸化ガリウムパワー半導体(GA2O2)」と目されています。

GaNを詳しく勉強したい方にはPowerIntegrations社副社長さんの解説がわかりやすかったのでおすすめです。

Anker 767はGaNを使っていることにより、「オン抵抗が低いので、伝導ロスが小さい」「デバイスが高速なため、スイッチングロスが小さい」「コンパクトなため必要電力・熱放出が少ない」といった特徴を持つと考えられます。

アンカー ポータブル電源 採用UPSの違いについて

UPS(無停電電源装置)機能には大きく3つの方式(オンライン・オフライン・ラインインタラクティブ)があります。

この項ではUPS方式の説明、それぞれの方式を採用しているアンカーポータブル電源をご紹介します。

UPS(無停電電源装置)機能とは?

UPS(無停電電源装置)とは、停電などの電源トラブルが起きた場合に、一定時間、機器に電力を供給する装置。装置内のバッテリーから電力を供給することで、電気機器を予期せぬシャットダウンから防ぐことができ、機器の損傷やデータの消失といった事態を回避することを可能にする。「Uninterruptible Power Supply」の略称。

まず、UPS機能の目的は「瞬時電圧低下・瞬時停電の対策、設備を安全に停止する」となります。

停電の主な原因は、雷(一番多い)・台風・大雪・地震など。

UPSが発動して、電力供給を維持するのはUPS機能ではなく、ポータブル電源本来の仕事になります。

守りたい機器によって、UPS方式とポータブル電源の容量・出力を考えていくのが良いですね。

どの方式にもメリットとデメリットがあり、ポータブル電源の容量や出力に合わせて異なる方式を採用しています。

このあたりは「さすがアンカー!」と思わされる丁寧なチューニングですね。

アンカー カスタマーサポートに質問をしながら、製品スペックをまとめています。

文中に出てくる「商用電源」とは、壁のコンセントからの電気のことです

オンライン方式 | Anker 521・Anker 535

UPS オンライン方式 | Anker 521・Anker 535
オンライン方式 | Anker 521・Anker 535
オンライン方式とは?

オンライン(常時インバータ給電)方式とは、商用電源と同期しながらインバータを通して電力を供給するというUPS給電方式。電源が正常なときはインバータによる安定した電力を機器に供給しつつ、蓄電池の充電も行い、異常が起きると蓄電池からの給電に切り替えます。常時インバータを使用するので、蓄電池での給電へ切り替える際のラグもありません。

メリット
デメリット
  • 停電切替え時に瞬断がない
  • 電圧が安定・ノイズが少ない
  • 大型集合住宅など電圧変動が大きい場所に向いている
  • 常時一定の電力ロスがある
  • 基本的に高価

対応するアンカーポータブル電源:Anker 521 Portable Power Station (PowerHouse 256Wh) | Anker 535 Portable Power Station (PowerHouse 512Wh)

常にインバーターを通していて、緩衝材のような役割を果たしているため電圧が安定しているのが特徴です。

停電だけでなく、ちょっとした電圧変動にも対応します。

しかし、常にコンバーターとインバーターを稼働することになるため、交流⇄直流の変換に伴う電力効率の低下を避けることができません。

大容量バッテリー搭載モデルに採用すると高額になるので、小型ポータブル電源に採用したのかな。

Anker特有の問題点としては、Anker 521・Anker 535ともにAC出力が110Vであることです。

ここで若干電力ロスが生じ、オンライン方式でもロスがあるので、次世代パススルー充電状態が維持しにくくバッテリーサイクルが進む可能性があると思います。

実際には、このオンライン方式は最も優れた方式と言えますが、アンカー社のラインナップではあまりUPSに向いていないと感じます。

三元系リチウムイオンバッテリーモデルですが「Anker PowerHouse II 800」などもオンライン方式のUPSを採用しています。

ラインインタラクティブ方式 | Anker 757・Anker 767

UPS ラインインタラクティブ方式 | Anker 757・Anker 767
ラインインタラクティブ方式 | Anker 757・Anker 767
ラインインタラクティブ方式とは?

ラインインタラクティブ方式とは、AVR(自動電圧調整器)の搭載により、通常時はもちろん、一定範囲の電圧変動が起こった際にも、100Vに近い安定した電力を機器に供給しつつ、蓄電池への充電が行われるという給電方式です。そして、停電などの異常が起こると速やかに蓄電池からの給電に切り替わります。

メリット
デメリット
  • 通常時パススルー出力のため電力ロスが少ない
  • 平常時にトランスを経由し電圧を安定させる
  • 停電だけでなく、ちょっとした電圧の乱れにも強い
  • 停電切り替え時に瞬断を伴う
  • オフライン方式より大きく・重くなる傾向がある

対応するアンカーポータブル電源:Anker 757 Portable Power Station (PowerHouse 1229Wh) | Anker 767 Portable Power Station (GaNPrime PowerHouse 2048Wh)

通常時はオフライン方式と同じく、バッテリーを介さずに電気機器に給電します(次世代パススルー充電)。

しかし、ラインインタラクティブ方式では途中にトランスを挟み込むため、商用電源からの電圧変動に対してある程度の耐性を作ることができます。

停電だけでなく、集合住宅などでの電圧変動に適応するのが大きなメリットです。

オフィス用途でのUPSはラインインタラクティブ方式で十分と言われています。

Anker 757・Anker 767だと容量・出力ともにラインナップの中では優れているので、予算に余裕があればこのカテゴリーから選びたいところです。

オフライン方式 | Anker 555

UPS オフライン方式 | Anker 555
オフライン方式 | Anker 555
オフライン方式とは?

オフライン方式とは、常時商用給電方式とも呼ばれ、通常時は商用電源をインバータを介さず流しつつ蓄電池の充電も行い、停電等が起きたら蓄電池での給電に切り替えるという方式です。蓄電池給電に切り替わる際に電源の瞬断を伴いますが、極めて短い時間であり、無瞬断が求められる機器でなければ特に問題はありません。

メリット
デメリット
  • 通常時パススルー出力のため電力ロスが少ない
  • 作りがシンプルで安価・軽量
  • 停電切り替え時に瞬断を伴う
  • 切り替え時に電圧変動がやや大きい
  • 電圧変動が苦手

対応するアンカーポータブル電源:Anker 555 Portable Power Station (PowerHouse 1024Wh)

最大のメリットは、構造がシンプルなため、軽量・コンパクトかつ安価にUPSを構築できる点にあります。また、通常時はバッテリーを通さないため電力ロスがないこともメリット。

通常時は次世代パススルー充電でバッテリーを介さずに電気機器に給電。停電時、バッテリーからの給電に切り替える際に瞬断が起きる点がデメリット。とはいえ、家庭用パソコンであれば電源が落ちることはほぼないとのこと。

停電している商用電源側に逆流してしまうことを防ぐために、商用電源側を切り離す必要があります。このタイミングで瞬断が起きます。この時にノイズや電圧変動が起きやすいと言われています。

ラインインタラクティブ方式との違いは、トランス(変圧器)を通さないため、停電以外のコンセントから受ける電圧変動に対応できない点です。

大規模な集合住宅や商業地帯では停電以外の電圧変動が起きると言われています。

まとめ

ここまでアンカー リン酸鉄リチウムイオンバッテリー搭載ポータブル電源を全製品比較をしてきました。

どの製品にもメリットデメリットがありますので、用途に合わせたポータブル電源を選んで頂ければ。

予算に上限がなければ「Anker 767 Portable Power Station (GaNPrime PowerHouse 2048Wh)」が最もおすすめです。

容量・出力申し分なく、追加バッテリーによる拡張性もあるため、用途変更にも対応でき製品寿命の高さがフルに活かせます。

ソーラーパネルでの充電も960Wまで対応しているため、自家発電での運用も見えてきます。

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同じくUPS ラインインタラクティブ方式を採用している「Anker 757 Portable Power Station (PowerHouse 1229Wh)」もほぼ全ての家電を使える出力があり、UPS性能も優れているため、予算を抑えつつ災害対策するのであれば良い製品です。

セール時には12万円台で購入できますので、かなりお得感のあるポータブル電源となります。

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「Anker 555 Portable Power Station (PowerHouse 1024Wh)」は、「持ち運びをメインに考えつつ、UPSとしても使いたい」といったニーズにマッチした製品です。Anker 757と比較すると割高感がありますが、軽量・コンパクトにまとめてあるため利便性は高いと感じます。

Anker 555は、EcoFlow DELTA 2が同価格帯にあり、基本性能はDELTA 2が上なので迷ってしまうところですね。

参考記事:EcoFlow DELTA 2 実機レビュー 家電使用、次世代パススルー、充電スピードを実証実験

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「Anker 535 Portable Power Station (PowerHouse 512Wh)」は、AC110Vであることが気にならない方にはおすすめできます。

容量512Wh・出力500Wで6万円台と少し割高感があります。

しかし、UPSはオンライン方式で停電だけでなく、ちょっとした電圧変動にも対応しますので用途によっては重宝する製品です。

コンパクトで片手で移動できるので、家庭でもキャンプでも活躍する万能タイプと言えるでしょう。

アマゾンや公式サイトでのセール時は5万円程度(過去最安値は48,900円)で購入できます。この価格だと割安感がありますね。

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「Anker 521 Portable Power Station (PowerHouse 256Wh)」は、スマホなどのガジェット充電をメイン用途に使うと良さが引き立ちます。

セール時は24,000円程度で購入できるので、「ひとまず低コストでポータブル電源を使ってみたい!」という方におすすめです。

LEDライトも搭載しているので災害対策に一つあると、だいぶ不便が減ります。

どんな災害の時もスマホの電池さえ残っていれば、生存確率が格段に上がります。

この製品に限らず、ポータブル電源を一つもお持ちでない方も、Anker 521くらいのコンパクトなものを一つ備えて欲しいと常々思っています。

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以上、アンカー リン酸鉄リチウムイオンバッテリーポータブル電源5種(2023年1月現在)をUSP性能の違いも含めて比較してきました。

どの製品も他社と比べても劣るところのない素晴らしい製品群です。

長い間、生活を守ってくれる大事なアイテムなので製品・カスタマーサービスが優れた信頼できるブランドから購入していただきたいと思っています。

参考:Anker公式サイト ポータブル電源ページ

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みりまる

3.11のとき、福島と栃木の県境に住んでいて大きな被害を受けました。一番困ったのは停電で携帯が充電できなかったこと。ツイッターが使えれば、助けを求めたり情報を得ることができます。真っ暗なのも怖かったけど、孤立感が最も恐怖でした。そのことからポータブル電源の重要さを伝えていくことに。ポータブル電源選びの参考になるサイトを作っていきますのでよろしくお願い致します。 → 運営者情報

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