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「ティファール等の電気ケトルを使えるポータブル電源ってありませんか?」という質問をたくさんいただくので、記事にして解説いたします。
「車の中でどうやってお湯を沸かそうかな?」
車中泊をする方にとっては気になることでしょう。車中泊以外でも、キャンプや普段使い、停電時など、コンセントがない場面で電気ケトルを使用したいシーンはたくさんあります。
私の仕事は外回りなので、休憩時間に車載電気ケトルとエコフロー リバー2を使ってコーヒーを飲んでいます。
節約にもなりますし、自分好みの美味しいコーヒーが飲めるのでおすすめの方法です♪
コーヒーを飲むでもカップラーメンを作るのでも、冬は湯たんぽ用意するにもお湯を沸かす必要があります。
友人の中には、赤ちゃんの離乳食やミルクをぬるま湯で作りたいという声もありました。停電になって、ガスや電気ケトルが使えなくなったときのことを不安に思っているそうです。
この記事では、ポータブル電源を用いて、「車中泊やキャンプで電気ケトルを使う方法」を4つご紹介します。
- 一般的な電気ケトルを1500W以上のポータブル電源で使う (おすすめ度 )
- 1,000W以下の低消費電力型電気ケトルを1000Wのポータブル電源で使う (おすすめ度 )
- 電気ケトルの電圧を下げて使う(沸騰までに時間がかかる) (おすすめ度 )
- 車載用電気ケトルを安価なポータブル電源で使う(沸騰までにかなり時間がかかるが省電力) (おすすめ度 )
【結論】「ポータブル電源でお湯を沸かす」おすすめの方法は「消費電力の低い電気ケトル × ポータブル電源の組み合わせ」です。
よくある質問
- ティファール等の電気ケトルを使えるポータブル電源ってありませんか?
-
基本的に定格出力が1,300W以上のポータブル電源を選べば、電気ケトルが使えます!
- 湯沸かし消費電力が1,000W以下である電気ケトルのおすすめ製品は何ですか?
-
「タイガー 蒸気レス 電気ケトル PCJ-H081」と「Focustar 電気ケトル ポータブル 0.8L」です。詳しくは「1,000W程度のポータブル電源で使える電気ケトル」で説明しています。
- 湯沸かし消費電力が500W以下である電気ケトルのおすすめ製品は何ですか?
-
一般家庭用の電気ケトルでは見当たりません。DC駆動の車載電気ケトルになります。おすすめは「Focustar 車載電気ケトル 350ML 12V」です。詳しくは「車載用電気ケトルを安価なポータブル電源で使う」で説明しています。
一般的な電気ケトルを1500W以上のポータブル電源で使う
まず電気ケトルをいくつか見てみたいと思います。
ヨドバシカメラの電気ケトル特集ページ1がまとまっていたので、そこから人気モデルを上位3つ選びました。
- ティファール 電気ケトル ジャスティン プラス 1.2L KO4908JP
- BALMUDA The Pot(バルミューダ ザ・ポット) 0.6L
- タイガー PCL-A101CS 電気ケトル 1.0L
電気ケトルは消費電力1,200W〜1,300W必要な製品が主流です。
この3つの製品で500mlお湯を沸かすのにかかる時間と必要な消費電力を表にしました。
アイテム名 | 必要ワット数 | 500mlを沸かすのに必要な時間 | 500mlを沸かすのに必要な電力量 |
ティファール | 1250W | 3.6分 | 75Wh |
バルミューダ | 1200W | 2〜2.5分 | 50Wh |
タイガー | 1300W | 3.5分 | 76Wh |
出力の大きさとお湯の沸騰時間には少しずれがありますね。早く沸く製品の方が結果的に消費電力が少なく済みます。
ティファール 電気ケトルを余裕で使えるポータブル電源の要件
ティファール 電気ケトルも余裕で使える出力の高いポータブル電源の要件をご紹介します。
2024年現在、出力が1,500W以上の製品が市場に多く出回っています。
メーカーを気にしなければ10万円以内で購入できるようになってきました。
その中でも安全性が高く、カスタマーサービス・保証がしっかりしていて、製品寿命が尽きるまで日本市場に残っている可能性の高いメーカーの製品をおすすめいたします。
以下にポータブル電源選びで注意すべき点を5つリストします。
上記の要件をクリアしたポータブル電源から選びたい方は、以下のリンク先で製品紹介していますので参考にしてください。
→ 【2024年】信頼のブランド×安全性!リン酸鉄リチウムイオンバッテリー搭載ポータブル電源おすすめランキング
余裕を持って1,500W以上の出力を持つポータブル電源を選ぶことをおすすめします。
一番のおすすめは、「Jackery ポータブル電源 1000 Plus」です。
以下の動画は、ASAGAO AS2000-JPで電気ケトルとドライヤーを同時に使っている様子を検証したものです。
ポータブル電源で電気ケトルが使えるのは当たり前になってきましたね。
1,000W程度のポータブル電源で使える電気ケトル
まず、湯沸かし消費電力1,000W以下でありながら、ちゃんとした電気ケトルが非常に少ないです。
しかし、1,000W以下の出力であれば使用できるポータブル電源の幅が広がり、10万円以下の出費で収まります。
2024年現在で、湯沸かし消費電力1,000W以下の電気ケトルは以下の2製品をおすすめします。
1.タイガー 蒸気レス 電気ケトル PCJ-H081(出力900W)
タイガーさんに問い合わせして1,000W以下で使えることを確認しています(2023/3)。
タイガー 蒸気レス 電気ケトル PCJ-H081 取扱説明書(PDFが開きます)
また、電気ケトルではなくなってしまいますが、
「電気ポット製品は定格消費電力700Wの製品が中心になり、さらに「VE」と名のつく製品であれば、電気ポットでも湯沸かし後、まほうびん保温が可能です」
というアドバイスをいただきました。電気ポットを電気ケトル代わりに使うことができるのですね。
→ タイガー魔法瓶 VEシリーズをAmazonでチェックする
2.Focustar 電気ケトル ポータブル 0.8L V-01(出力600W)
「Focustar 電気ケトル ポータブル 0.8L」は、出力600Wの電気ケトルです。
高さ18.5cm、直径10.5cm、重量600gのコンパクトサイズ。800mlまで沸かすことができます。
実際にポータブル電源で使ってみると約490Wでした。
定格出力600Wの「ALLPOWERS R600」でもしっかり使うことができました。突入電力(瞬発的な高出力)もありません。
200mlのお湯を沸かすのにかかった時間が3分34秒、使用したバッテリー容量は21Whでした。
1200Wの家庭用ティファールでは、1分39秒でした。2倍ちょっと時間がかかりますね。
200mlのお湯を沸かすのにかかった時間
電気ケトル | 200mlのお湯を沸かす時間 |
1200Wの家庭用ティファール | 1分39秒 |
500WのFocustar 電気ケトル | 3分34秒 |
ALLPOWERS ポータブル電源 R600でFocustar 電気ケトルを使っている動画を作成しました。しっかりお湯が沸いている部分も撮影していますので、参考にしてください!
「Focustar 電気ケトル ポータブル 0.8L」の電源ケーブル
レビューで「製品はいいけど、電源コードが短い」というものが複数ありました。
コードの長さは60cmです。巻き取り式になっていて、この点は便利。
個人的には、長さが足りないとは感じませんでしたが、使う場所によっては延長コードがあるといいでしょう。
裏面をくるくる回して、電源コードを巻き取ります。
この形式が好みでない方には、電源コードが取り外せるタイプもあります。
電気ケトルの電圧を下げて使う(おすすめしません)
家電の電圧を下げて低出力のポータブル電源でも使えるようにした最初の機種は「EcoFlow RIVER シリーズ」です。
2022年10月にリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載した「エコフロー リバー 2シリーズ」が発売されたため、かなり古い製品となります。
「EcoFlow RIVER シリーズ」最大の特徴は、高出力電化製品の「電圧を下げる」こと(X-Boostテクノロジー)により、最大1200Wの家電が使えるという機能。
例えば、1,200Wの電気ケトルを600Wまで下げて使うことができます。出力が下がるので、電気ケトルの使用時間は長くなります。
下の動画では、デルタ 2とRIVER Proを用いてティファールでお湯を沸かしています。
デルタ 2は壁のコンセントと同じように使えることがわかりました。RIVER Proの場合はX-Boost機能を使っているため時間が2倍ほどかかりました。
低価格帯で電気ケトルを使うことができるポータブル電源がないことを考えると、時間が多少かかってもお湯が沸かせるメリットは素晴らしいものです。
詳しくは、「EcoFlow DELTA2とRIVER Pro 電気ケトルでお湯が沸く時間を検証」でご説明しています。
在庫処分的にセールを行っているので、三元系リチウムイオンバッテリーでも問題ない方は購入するのも手だと思います。
今では、1500W出力のポータブル電源が格安で購入できるので、この電圧を下げて使う方法は優れているとは言えなくなっています。
車載用電気ケトルを安価なポータブル電源で使う(時間はかかるが省電力で低コスト)
ポータブル電源のシガーソケットポートを使って、DC駆動で車載電気ケトルを使う方法を紹介します。
電気がバッテリーの中にあるときは、DC(直流)なので、AC(交流)へ変換せずに家電製品に電力を供給することができます。
そのため、電力効率が向上します。ただし、シガーソケットの最大出力が120W程度であるため、お湯が沸くまでに時間がかかります。
コンセントは1500W出力なので、シガーソケットの出力はその10分の1程度。だいぶ電力が弱いことがわかります。
この方法のメリットは、電力消費が少ないこと・低コストです。一方、欠点は時間がかかることです。
以下の表は、一般的な電気ケトルと車載用電気ケトルを使用して、200mlのお湯を沸かすのに要した時間を比較したものです。
製品 | かかった時間 | 消費電力 |
電気ケトル(1200W) | 1分41秒 | 37.7Wh |
車載電気ケトル(90W) | 20分27秒 | 26.9Wh |
実際に検証してみましたが、車載電気ケトルはお湯を沸かすのに時間がかかりますね。
とはいえ、時間がかかることが気にならない場合は、お湯を沸かす手段として良い方法だと思います。
トラック運転手さんなどはお昼ご飯の時間から逆算してカップラーメン用のお湯を沸かしているようです。運転している間にお湯が沸くので、時間がかかることのデメリットを感じないわけですね。
また、災害時においては、お湯の有無が状況を大きく変えることがあります。そのため、備蓄として車載用電気ケトルを用意しておくと有効です。
小型ポータブル電源と車載電気ケトルは、予算をかけずに暖かい飲食を取れる良い組み合わせだと思います。
おすすめの車載電気ケトルはFocustar 電気ケトル
車載電気ケトルのおすすめ製品として「直流家 ワクヨさん 12V 車用 湯沸器」と「Focustar 車載電気ケトル 350ML 12V」をご紹介。
どちらも車のシガーソケットから電力をとるタイプの電気ケトルです(消費電力は80~120W)。
この方法が良いのは、安価なポータブル電源でもシガーソケットポートさえあればお湯が沸かせることです!
この方法で管理人は「エコフロー リバー 2」や「ALLPOWERS R600」「Jackery Solar Generator 300 Plus」でお湯を沸かしています。
上記の製品もコンセントの出力は1,000W以下なので、普通の電気ケトルは使用できません。
しかし、車載用の電気ケトルならお湯を沸かすことができます。時間はかかりますが、それでも便利ですよ♪
参考記事:エコフロー リバー 2と車載電気ケトルでお湯を沸かしてみました
私が使っている車載電気ケトルは「Focustar 電気ケトル 小型 12V/24V 車載 ケトル 電気 350ML」です。
12Vと24Vの製品があります。ポータブル電源や普通車で使うのであれば12Vのバージョンを選んでください。
よく売れているみたいで、欠品になることが多いです。似たような製品がさまざまなメーカーから発売されていますので、そちらを選んでも大丈夫だと思います。
まとめ
お湯を沸かす方法は、以下の3つをおすすめします。
時間にこだわらない場合は、Jackery Solar Generator 300やALLPOWERS R600などの低出力でコンパクトなポータブル電源を使って車載電気ケトルを使うことをお勧めします。
このセットだと消費電力も少なく済み、軽量で持ち運びが容易であり、機動力がある点が大きなメリットとなります。
また、災害時などポータブル電源のバッテリーをなるべく消費したくない時の対処方法としても有効。
一番実用的でコストが低いのは、「Focustar 電気ケトル ポータブル 0.8L」と600W以上の出力を持つポータブル電源の組み合わせです。
600W以上のポータブル電源の選び方に不安がある方は、コメント欄で予算や使用目的をお知らせください。適切なポータブル電源を選ぶお手伝いをします。ぴったりの製品を一緒に見つけましょう!