軽量コンパクト、安全性が高いリン酸鉄リチウムイオン電池搭載のポータブル電源「DaranEner NEO300」の実機レビューです。30,000円以下の小型ポータブル電源の中では人気上位クラスの製品。
DaranEner NEO2000が海外クラウドファンディングで話題になっていたこともあり、DaranEner(ダランエナ)という会社にも興味があったので手に入れてみました。
特徴としては、まず軽い!容量が268Whなのでバッテリーが小さいこともありますが、同じくらいの容量の製品と比べても軽く感じます。アプリもありませんので使い方もシンプル。機械に強い方はアプリを使いこなせますが、そうではない方が大半です。
うちの母(50歳代)もエコフロー リバー 2よりもDaranEner NEO300の方が使いやすいと言っていました。
Anker製品と同じようなLEDライトも背面にありますので災害時も心強いと思います。ワンタッチで明かりを得ることができます。
「軽くてコンパクト、使い方も簡単でシンプルイズベストな製品」と言えるでしょう。ガジェットの充電中心に、電気毛布などの電力消費の少ない家電での使用、災害時のLEDライト確保などに向いた製品となります。
この記事では、写真で製品細部や機能を解説し、ポータブルポットでお湯を沸かす実証、電気毛布を使った様子などをご紹介します。
DaranEner NEO300の概要
- DaranEner NEO300とは?
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DaranEner NEO300は、300Wの定格出力と600Wのピーク電力を供給する小型ポータブル電源です。3,500回以上の充放電を実現する長寿命のLiFePO4バッテリーと、純正弦波インバーターを採用し、安全に機器を充電することができます。液晶ディスプレイ、ACコンセント、USB-A、Type-Cポート、シガーソケットなど、さまざまな機器に対応する5つのポートを搭載しています。軽量で持ち運びやすく、ACコンセント、シガーソケット、100Wソーラーパネルから充電することが可能。また、NEO300は先進のBMSを採用し、使いやすさとメンテナンスのしやすさを実現しています。
- DaranEner NEO300のスペック
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アイテム名 DaranEner NEO300 型番 NEO300 メーカー DaranEner 価格 29,900円 容量(Wh) 268.8Wh 出力(W) 300W サイズ 横257×高さ208×奥行き167mm
約3.5kgバッテリー リン酸鉄リチウムイオン電池 費用対容量(1Whあたり単価) 111.6円 電気の波形 正弦波 出力(AC出力・DC出力・USB) AC:1口
DC/シガーソケット:1口
USB:2口
Type-C:1口
DaranEner NEO300フォトレビュー

ユニボディ・デザイン(unibody design)を採用することにより、継ぎ目のないなめらかな筺体を実現しているそうです。
マットな印象でデスクの上に置いても違和感なし。





USB-Aは急速充電と普通のスピードの2口。PDは60Wなのでスマホやタブレットならば十分のスピードで充電できるでしょう。
電源は主電源がなく、両脇にある「DC POWER」「AC POWER」のボタンを押下することで電源を入れます。
左上の「INLET」からアダプターやソーラーパネル、シガーソケット充電します。上限100W。



ACコンセントが縦型なので場合によっては使いづらいかも。
長さのあるアダプターだと、この形の方が使いやすいですね。

ディスプレイはとてもシンプル。
現在出力しているポートとだいたいの電池残量が確認できます。
左側の電池型の目盛が5つありますが、1目盛で50Whくらいでした。残り1目盛になったら充電する目安です。
DaranEner NEO300とFocustar 車載電気ケトルでお湯を沸かす!

シガーソケット出力(DC出力)を使って、車載電気ケトルでお湯を沸かしてみましょう。
ポータブルポットというのでしょうか、こういったペットボトルサイズの電気ケトルがAmazonではたくさん売られています。
知らないメーカーばかりで選ぶのが大変でしたが、レビューが比較的まともだった「Focustar 車載電気ケトル 350ML」を購入してみました。
12Vシガーソケットで電力を取るタイプの電気ケトルです。
12V 8A(消費電力80W)なので車のシガーソケット、ポータブル電源のシガーソケットで使うことができます。AC出力の低いポータブル電源でも電気ケトルが使えますので、車や野外でお湯を沸かしたい方にはおすすめできる製品。
80Wとパワーが小さいのでお湯が沸くのにも時間がかかります。コーヒーを飲むために200mlのお水を沸かしてみました。
結果は21分で100℃のお湯になりました。容量268WhのDaranEner NEO300で10回程度200mlのお湯が沸かせます。
トラック運転手さんなどはお昼ご飯の時間から逆算してカップラーメン用のお湯を沸かしているようです。沸騰までに時間がかかりますが、使い方によっては有益ですね。例えば、災害時にお湯があるとないでは全く状況が異なります。
小型ポータブル電源と車載電気ケトルは、予算をかけずに暖かい飲食を取れる良い組み合わせだと思います。

ACコンセントで電気毛布を使ってみました

DaranEner NEO300で電気毛布「広電(KODEN) 電気毛布 掛け 敷き 188×130cm」を使ってみました。電気毛布の表記上は必要出力80Wとなっています。
ACコンセントの付いているポータブル電源であれば、ほぼ全ての製品で使える電気毛布です。例外としてコンセントが矩形波のポータブル電源ではうまく使えないことがあるので注意してください。
DaranEner NEO300は正弦波なのでご家庭のコンセントと同じように使えます。電気毛布の温度設定「中」ならば5〜6時間使い続けることが可能です
電気毛布は間欠運転、電源が入ったり切れたりを繰り返して温度を維持するので、意外と長時間使うことができますよ。



まとめ:DaranEner社について
DaranEner社は、屋外用ポータブルパワーステーションの用途に特化した北米を主な市場とするグローバルブランドです。
2015年から研究開発を開始し、2021年にDaranEner社が設立されました。DaranEner社の目標は「シンプルで、信頼性が高く、静かで、故障のないクリーンな電源を作ること」とのこと。
ポータブル電源の製造工場と保管倉庫を自社で持ち、業界で経験豊富な研究開発要員を確保。OEMではなく自社で研究開発から販売まで行っているメーカーのようですね。

PR案件ではないので、DaranEner社の方とは面識がありません。外から見ている分には日本でのカスタマーサービスをしっかり行っているように感じます。
Amazonでの問い合わせの返信も早いですし、Twitterでの広報活動もまめに行われています。DaranEner社のポータブル電源は今回ご紹介した「NEO300」の他に「NEO2000」があります。
こちらの「DaranEner NEO2000」は北米での評価がとても高い大容量ポータブル電源となっています。
「DaranEner NEO300」の評価としては「軽くてコンパクト、使い方も簡単でシンプルイズベストな製品」と言えるでしょう。
ガジェットの充電中心に、電気毛布などの電力消費の少ない家電での使用、災害時のLEDライト確保などに向いた製品となります。何ワット使っているかリアルタイムで掴みにくいですが、その分操作がシンプルになっていますので機械に疎い方でも迷うことなく使うことができると思います。
Anker製品と同じようなLEDライトも背面にありますので災害時も心強い。暗闇の中でもワンタッチで明かりを得ることができます。
大容量の家全体をバックアップできるポータブル電源・蓄電池も必要ですが、いろんな部屋・場所に気軽に移動させることができる小型軽量ポータブル電源もとても便利なものです。軽いので懐中電灯的な使い方も可能。
バッテリーがリン酸鉄リチウムイオン電池であるため、長期の保管・使用にも適しているので災害時のバックアップに用意しておくのも良いと思いますよ。