
ポータブル電源の購入を検討している方なら、正弦波という言葉を目にすることも多いのではないでしょうか。
ショッピングサイトの製品説明に記載されていることも多いですし、ポータブルバッテリーの選び方を紹介しているサイトでも、正弦波のものを選ぶべきといった意見がしばしば掲載されています。
ただ、なぜ正弦波のバッテリーを購入すべきと言われているのか、そもそも正弦波とは何なのかなど、疑問に思う方も多いはずです。
正弦波とは、正弦関数(sin)に基づいて描かれる曲線のことであり、サイン波とも呼ばれています。
では、なぜ電気製品にこの言葉が使われているかといえば、家庭で使用されているAC電源がこの正弦波の波形を持っているためです。
しかし、ポータブルバッテリーはDC電源です。よって、家庭用の電気製品を使用できるようにするため、DC電源からAC電源へと変換するインバーターが必要となります。
そこで重要となるのが、出力可能な電力の波形なのです。
インバーターには、出力できる波形ごとに3つの種類があります。
それが、「正弦波」、「擬似正弦波」、「短形波」です。
このうち、短形波と擬似正弦波は値段こそ安いものの、波形が通常のAC電源と異なっています。
そのため、これらの波形のインバーターでは、使用できる製品と使用できない製品とが出てきます。
これに対し、正弦波のインバーターなら家庭用の電源と同じ波形を持っていますから、多くの電気製品が使用可能となります。
これが、正弦波に対応したポータブル電源を購入すべきと言われる理由です。
ただし、正弦波のインバーターを採用した製品は高額になる傾向にあります。
とはいえ、せっかくポータブル電源を購入したにもかかわらず、使いたい家電が使用できないのなら意味がありません。
よほど明確な用途やこだわりがない限り、正弦波に対応した製品を購入しておいた方が無難と言えるでしょう。