現代の生活において欠かせないのが家電製品です。
それだけに、家電に囲まれて生きる現代人として理解しておかなければならないのが、W(ワット)という単位です。
電力を語るうえで避けて通れないもののひとつですから、知っているという方も、実はよくわからないという方も、ここで今一度おさらいしておきましょう。
W(ワット)とは電力の大きさを表す単位であり、電気製品に記載されている場合はその機器の消費電力を示しています。
つまり、100Wと表示されている機器であれば消費する電力も100Wです。
一方、電力を表す単位としてVA(ボルトアンペア)もあります。VAは、文字通りV(ボルト)とA(アンペア)をかけたものです。
A=W÷Vという式があることから、W(ワット)とVA(ボルトアンペア)についてはイコールになると考えることもできます。これを変形するとW=VAとなるからです。しかし実際は、これらの数値には差が生じる場合がほとんどです。
これは、各家庭に送られている電力が交流電源(AC電源)であることに起因しています。というのも、交流電源の場合は使うことのできない電力(無効電力)が生じてしまうからです。
このことから、Wは有効電力、VAは皮相電力と呼ばれます。
皮相電力は、無効電力を含む見かけ上の電力すべてを表すのに対し、有効電力は実際に消費されるもののみを示しています。
このため、皮相電力と有効電力の間には差が生じてしまうのです。よって、その製品の消費電力を知りたい場合は、Wを確認するようにしましょう。
ただし、W=VAという式が成立することもあります。それは直流電源を使用している場合です。
乾電池に代表される直流電源には、無効電力が発生しないという特徴があります。
そのため、ワットとボルトアンペアの値は等しくなるのです。
家庭で使用される電力が交流電源であるだけに、現在では印象が薄くなっている直流電源ですが、実はこうした長所もあります。
電気製品の消費電力を理解することで、おおよその電気代についても知ることができます。
「消費電力×使用時間×日数×1kwhあたりの料金」です。
興味のある方は一度計算してみてはいかがでしょうか。