
安全性が高いということでリン酸鉄リチウム電池を使ったポータブル電源をお探しの方が多いです。
ポータブル電源というのは基本的にはバッテリーを積んだ危険物なので、より安全性が高いものを選ぶのは当たり前ですよね。
とはいえ、アマゾンや楽天で探すのも大変ですし、見つけても良いものなのか悪いものなのか判断がつきにくいと思います。
そこで、リン酸鉄リチウム電池搭載ポータブル電源を特徴やデメリットも含めてご紹介します。
リン酸鉄リチウム電池のメリット・デメリットに関しては記事の最後に掲載します。
リン酸鉄リチウム電池を搭載したポータブル電源
容量順にご紹介していきます。
メーカー的には、BLUETTI、ANKER、EcoFlowが中心となります。
最大手のJackeryからはリン酸鉄リチウム電池を使ったポータブル電源は発売されていません。
GOLABS R150
- リン酸鉄にしては価格が安い
- LEDライトが便利・PD60Wで入出力できる
- 修正正弦波なのでACコンセントは使いにくい
最大のメリットは価格です。よくクーポンが出ていて実売13,000円程度で購入できます。
そのかわりACは修正正弦波なのであまり期待しない方が良いです。
USBやPDを使用したガジェット充電をメインに考えるのがいいですね。
LEDライトも停電時には地味に便利だと思います。LEDは2Wなので100時間近く使うことができます。
Anker 521 Portable Power Station (PowerHouse 256Wh)
- 高い耐衝撃性能・熱に強い耐火ラバーシェル
- USB-Cポートからの充電に対応・ACとの同時充電で2.5時間で満タン
- 最大30ヶ月の保証期間とカスタマーサービスの質の高さ
最大のメリットはAnker社の信頼感です。リン酸鉄リチウム電池を使ったポータブル電源をお探しということは、安全性が高い製品を求めていると思います。その点、Anker社はポータブル電源業界でトップクラスの製品品質、カスタマーサービスを有しています。
また、電池だけでなく本体の安全性にも力が注がれています。高さ50cmからコンクリート床への落下テストもクリアしています。製品表面は難燃性の高い素材が使われています。
PDで充電できるのもとても便利です。ACアダプターの付いたケーブルを使わずに充電ができます。前面についているLEDライトも停電時やキャンプ時に重宝すると思いますよ!
BLUETTI EB3A
- 定格出力600W、場合によっては1,200Wまでの家電が使えます
- UPS(無停電電源装置)付き
- PD100W・LEDライト付き・ワイヤレス充電あり・アプリ操作可能
管理人も購入し、デスクの上で使っています。
定価3万円台でリン酸鉄リチウム電池搭載、出力600W、PD100W、アプリでも操作可能と破格の能力です。
エントリークラス市場がガラッと変わってしまうほどのインパクト。
「何を買えばいいかわからないなぁ」という方にもおすすめできる、質実剛健かつ先進性もある製品♪
レビューはこちらから→ BLUETTI EB3A 実機レビュー ドライヤーが使える!
SmartTap PowerArQ mini 2
- 停電対策ブック・LEDランタンが付属し災害対策に向いている
- スマートタップには修理部があるのでアフターフォローが他社より秀でている
- 15Wのワイヤレス充電付き
停電対策ブックが付属する災害対策に特化したポータブル電源です。
性能自体は特筆すべき点はありませんが、カスタマーサービス・アフタフォローの質は抜群です。
ちゃんとした日本語で対応してくれる数少ないメーカー。
スマートタップ社は修理部を創設して、しっかりとメンテナンスも行なっています。
売って終わりではないので信頼できるブランドと言えるでしょう。
レビューはこちらから 「SmartTap PowerArQmini2 Anker・EcoFlow・BLUETTIとの比較あり」
Anker 535 Portable Power Station (PowerHouse 512Wh)
- AC4口、定格500Wなので電気毛布を2枚使うなど家族の防災用に
- パススルー充電時にバッテリーを介さず直接家電製品に電力を供給できる
- 最大30ヶ月の保証期間とカスタマーサービスの質の高さ
上記でご紹介した「Anker 521」が容量・出力・価格が2倍くらいになったもの。
家族4人くらいで災害時にガジェットを充電するのに適しています。
BLUETTI EB70
- この価格帯(Jackery708の対抗)で唯一の選択肢
- PD100Wが2ポート
- カラーリングが鮮やか
大容量ポータブル電源の入口700Whクラスでは唯一の選択肢です。
このクラスは激戦区で、Jackery708やAnker PowerHouse II 800、EcoFlow RIVER Proなど売れ筋商品が多数あります。それらはリチウムイオン電池を使っています。
リン酸鉄リチウム電池を選ぼうとするとBLUETTI EB70しかありません。
機能的には基本的なものは揃っています。出力が700WなのでIH調理器が温度を調節すれば使えると思います。
LACITA ENERBOX1300
- 定格1,300Wなのでほぼ全ての家電が使える
- デザインがキャンプに向いている(見栄え・積み込みやすさ・持ちやすさ)
- 修理部を持つなどカスタマーサービスに力を入れている
LACITAは2018年ごろからポータブル電源を販売している比較的老舗のブランドです。
ひときわ目を惹くのはその無骨なデザイン。
キャンプサイトで使用してもカッコ良さそうですね。
性能面的にも特に尖ったところはありませんが価格相応。家電はだいたい使えます。
レビューはこちらから「LACITA ENERBOX1300(リン酸鉄リチウム電池) 比較レビュー」
Anker 757 Portable Power Station
- 最大5年保証
- 容量1,229Wh・出力 電子レンジをも動かせる1,500W
- 急速わずか1時間で80%まで充電
- 6000系アルミニウム合金で支柱やプレートなどメインフレームを構築(優れた耐衝撃性能)
- 無停電電源装置 (UPS) 機能を搭載(20ミリ秒)
- 価格が比較的抑えられている(169,800円)
2022年4月13日のAnkerの新製品発表会「Anker Power Conference - '22 Spring」にて発表されました。先行割引販売中で一般発売は5/24から。
「Anker 757 Portable Power Station」という名称で、上記でご紹介したAnker521・Anker535に連なるシリーズとなります。
びっくりしたのが「最大5年保証」を謳っていること。ポータブル電源選びで一番の懸案って「安全性と保証」だと思っているので、この点Ankerはダントツです。
排熱の仕組みや本体の頑丈さ、トリクル充電対応など細かい部分までしっかり考えられています。
リン酸鉄リチウム製品は製品寿命が長いのがメリットなので、保証期間が長いということはとてつもないストロングポイントだと思います。
比較レビューはこちらから→ Anker 757 Portable Power Stationの比較レビュー(Jackery・EcoFlow)
EENOUR ポータブル電源 P2001
- カラーリングがアウトドアっぽい
- 出力2,000Wなのでほぼ全ての家電が使える
- セール時には18万円くらいで買えるので比較的割安
おそらくオリジナル製品ではないです。ASAGAO AS2K-JPが同スペック。どちらを選んでもCSの差だけが違いでしょう。
製品自体は特色のないスタンダードなモデル。
容量2,000Wh、出力2,000Wとほぼ全ての家電が使えます。
UPSも備えるためPCや防犯装置、動物のための装置を停電時にも使い続けることが可能。
LEOCH LC-9820
- 2,048Whと大容量だが2.3時間でフル充電
- LEOCH社は電池メーカーなので安全性が高いと考えられる(公式サイト)
- ゲーミングPCのようなデザイン
海外のクラウドファンディングサイトindiegogoでは1億円以上集め話題になりました。
デザインが男性に好まれそうな感じですね。
充電ケーブルにACアダプターがないため、アダプターの発熱がありません。コンパクトなのも良いです。
比較的価格が抑えられています。
EcoFlow DELTA Pro
- 最大容量21,600Wh・最大パワー6,000W(ほぼ全ての家電が長時間使える)
- 3,600Whという大容量をわずか「2.4時間で80%、3.1時間でフル充電」で可能な超高速充電
- 全国のEVステーションで充電できる機能を搭載
本格的に、個別発電テクノロジーを駆使したあたらしいライフスタイルの構築ができる製品です。
DELTA Proと400Wのソーラーパネル3枚連結すると1,200Wの発電が可能。
ガリソンで発電してDELTA Proに電力を供給できる「スマート発電機」も発売される予定。
拡張性や周辺機器も含めて、超大容量ポータブル電源では一番おすすめできる製品です。
レビューはこちらから→ EcoFlow DELTA Pro 実機レビュー あなたの暮らしを守り、生活を変えるポータブル電源
まとめ
まとめということで、リン酸鉄リチウム電池について少し触れておきます。
世界的には安全性・ライフサイクルの長さではリン酸鉄リチウム、単位あたりの電力容量や電力効率ではリチウムイオンと考えられています。
発熱量が少ないと考えられているのはリチウムイオンです。リン酸鉄リチウムは発熱があっても熱暴走が少ないので安全と言われています。
「Wood Mackenzie」にリチウムイオン電池や鉛蓄電池との比較がありましたので転載いたします。
LFPがリン酸鉄リチウムです。

相対的な関係なので「リチウムイオン電池がとても危険」とは言い難いと思います。
参考記事:「ポータブル電源の火災事件・爆発・危険事象のニュースをまとめています」
上記の記事を見ていただくとわかるのですが、発火・爆発するには理由があります。
使い方が悪かったり、製品自体の作り(BMSや部品の組み付け、ファン性能など)が悪かったり。問題はバッテリー種別だけではありません。
発火・爆発した場合の被害はリチウムイオン電池の方が甚大になるのは確かです。
ここまでリン酸鉄リチウム電池を搭載した10製品をご紹介しました。
予算や用途、ライフスタイルがそれぞれ異なりますので「これが一番おすすめ!」と推していません。
誰もがこの中から選べるようなラインナップになっていると思います。
また、新しい製品が発売されたら追加していきます。
「この製品はどうなの?」など質問がおありでしたらコメント欄からお気軽にどうぞ。
完璧な回答はできませんが、一緒に考えたり、調べたりはできますので!
以上、リン酸鉄リチウム電池を搭載したポータブル電源を紹介しますという話題でした♪