
今回ご紹介する「Mango Power E」はポータブル電源とより大きな家庭用蓄電池の両方を1つのデバイスに統合している製品です。
キャンプや車中泊、イベント、キッチンカーなど野外ではポータブル電源としての可搬性を活かしてあらゆる場所で電力を供給できます。
また、災害・停電時に家庭内の電力を維持するホームバックアップの役割を大容量家庭用蓄電池として担うことも可能。「Mango Power E」は、一般家庭における電力問題をこれ一台でカバーできる市場最高レベルの性能を誇ります。
開発したMango Power(マンゴーパワー)は、ユーザー中心の製品設計と高品質のバッテリーセルで知られる、ポータブル電源業界の新進気鋭ブランド。詳しい会社情報はまとめの項目に記述します。
「ポータブル電源としてだけでなく、できれば日々の電気代を減らすのにも使いたい」「どんな時も今ある電力環境を維持した」といった方におすすめしたい製品となります。
昨今、エネルギー関連費用が断続的に値上げされており、特に電気代は過去5年間で最高水準まで価格上昇しています。
「Mango Power E」をベースに太陽光発電や電気料金の安い深夜帯での蓄電を組み合わせることにより、電力料金の軽減を図ることもできます。
この記事では、基本的な特徴やスペックを実機を使って説明します。また、同様なニーズを満たす製品として、「ALLPOWERS R3500」「EcoFlow DELTA Pro」「BLUETTI AC300+B300」がありますので比較を行います。
Mango Power Eの特徴とスペック情報
Mango Power Eはとても先進的な製品ですので多くの特徴があります。
ここからは一つずつ細かく見ていきましょう。
5年保証付きのCATL社の高品質リン酸鉄リチウムイオン電池採用

ポータブル電源で最も大事なパーツは?当然バッテリーですよね。
バッテリーは爆発や火災の原因、燃料になってしまうので、品質の良いバッテリーを使っているポータブル電源を選ぶのが安全性のために最も重要です。最近では、三元系リチウムイオン電池より安全性が高いとされるリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載するポータブル電源が増えてきました。
バッテリーが限界まで使用される熱暴走試験では、三元系バッテリーはリン酸鉄リチウムバッテリーの最大6倍の熱を発生します。とはいえ、粗悪なリン酸鉄リチウムイオン電池を使っている製品があるのも事実。
CATL社のリン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、従来の三元系バッテリーよりはるかに安全で信頼性が高いと言われています。Mango Power Eのメリットの 1 つであるこのプレミアム シリーズのバッテリーセルは、他の市場オプションよりも耐久性・効率性・安全性に優れています。
安全性を評価されたことにより蓄電池分野で世界シェア1位の座に君臨しています。
CATLは創業当初から蓄電事業を手がけてきた。ただし14年から19年の6年間は蓄電池事業の売上高が全体の5.5%を超えることはなく、業績には波があった。しかし、21年に入ると同事業は爆発的に成長。世界の蓄電池市場で初めてシェア1位となり、売上高は前年比601.01%増の136億2400万元(約2810億円)にまで成長して同社の売上高全体の10.45%を占めた。
テスラ受注巡り火花、「新エネ」覇権争うBYDとCATL(36KrJapan 日本経済新聞)
また、CATL社独自の自己修復技術により、競合するバッテリー ブランドよりもはるかに多くのサイクル、充電、放電、再充電を実行できます。CATL社バッテリーのエネルギー密度は150Wh/kgから183Wh/kgに増加しています。
寒冷地でも安心、マイナス20℃までの充電・稼働が可能

北海道や長野県、岐阜県の標高が高い地域など冬にはマイナス20℃近くまで気温が下がることがあります。
現在発売されている大容量ポータブル電源は気温下限がマイナス10℃のものが大半。また、「マイナス10℃まで対応」といっても稼働時の気温であって、充電は氷点下以下では行えません。
Mango Power Eは充電時・稼働時ともにマイナス20℃まで対応しています。寒冷地にお住まいの方にとって、初めて実用的な大容量ポータブル電源の登場といえるでしょう。
寒い時期の停電で電気が使えないのは致命的ですから。
拡張性の高さであらゆるシーンに適合する

Mango Power Eの魅力の一つ、拡張性の高さについて。
Mango Power Eをベースに2方向に増設できます。
追加バッテリーで増設、Mango Power Eを2台接続して増設。

Mango Power Eを2台繋げたときは出力が6,000Wになり、200Vにも対応。
用途が変わった場合もモジュールを追加することで投資が無駄になりません。
より速い充電
Mango Power Eは、1.1cレートで充電するCATL EV クラスのバッテリーを使用しているため、わずか1 時間で80%のバッテリー電力を充電できます。この性能を引き出すには別売の30A対応AC急速充電ケーブルが必要です。
15A〜20Aでも2時間ちょっとでフル充電できるので最速の部類に入ります。バッテリーを傷めないよう充電スピードも変更可能。
充電時のファン音は58.7dBでした。少しうるさい事務所くらいでしょうか。EcoFlow製品と比べても静か。
Mango Power Eで家電を使ってみよう
家庭内の電力バックアップに最適、といわれても高出力家電を複数台使えなければ実用的ではありません。エアコン使いながら電子レンジで調理して冷蔵庫など動かし続けなければなりません。
実際、どの程度まで使えるかを見るためにハイパワーな家電の代表例である「電子レンジ」「電気ケトル」「ドライヤー」を同時に動かしてみました。
一つ一つを動かすことができるポータブル電源は多々あれど、全部をいっぺんに使える製品はほんの少ししかありません。
- 電子レンジ:770W(600W設定)
- 電気ケトル:1,250W
- ドライヤー:1,200W
全ての出力を合計すると3,220W。定格出力は3,000Wなのですが5分以上継続して使えました。
バッテリー容量がなくなるまで継続して使い続けることができます。



Mango Power Eのスペック・外観詳細

この項ではMango Power Eのスペックや機能を実機を使ってご紹介していきます。
まずサイズは高さ49.4cm・横幅45.2cm・奥行き34.5cm、重さは約45kg。10畳用エアコンの室外機くらいの大きさでしょうか。
45kgあるので正直重いです。管理人(女性)は一応持って運べました。普段からゴールドジムでベンチプレスやってるからかな 笑。
後ほど説明しますがキャリーケースのように持ち運べますので、そんなに重量は問題にならなそうです。

正面左上にアウトプットが集中しています。PDは65Wと100Wの2ポート。複数人で使うことを考えるともう少し多くてもいいと思います。

ACコンセントは100Vです。
110Vの製品も多いので日本仕様にしっかり対応していて高ポイント。

ディスプレイはカラーのタッチスクリーンです。サイズは4.3インチ 480×800。
このディスプレイは現在販売されている機種の中で最高峰の美しさと使いやすさを兼ね備えます。
この画像は晴れた野外で撮影していますが、日光の下でも視認性が高いのが特徴。

右側面は吸気口と「Cell By CATL」のマーク。信頼性高いバッテリーは大きなアピールポイントですね。


左側面は換気ファンとインプットポート。

背面はmango powerのロゴ。上部にはキャリー用の持ち手があります。



キャリー用持ち手は、本体の重さに対して若干貧弱に感じました。少ししなるというか。
タイヤも小さいので長距離運ぶ際は注意が必要だと思います。

天板の両端にある持ち手。
重量があるだけに手が痛くなります。
グリップは効くのですが角がもう少し滑らかだと痛みが軽減すると思います。グローブは必須。

インプット・アウトプットの全体像になります。
わかりやすく綺麗にまとまっていてよく考えられた配置。
USBやコンセントの間隔も干渉しないように絶妙なスペースが設けられています。


同梱のケーブルはAC充電ケーブルとソーラーパネル接続用のMC4ケーブルです。
ケーブルが他社製より太く安全性を重視しているように感じます。
ソーラーパネルもMC4なのでさまざまなメーカーのものを接続できます。

とはいえ2,000Wまで増設できるのでMango Powerのソーラーパネルで揃えた方が安心。


AC充電ポートは安全性の高いタイプを採用。
ロックがかかるので外れにくくなっています。
ALLPOWERS,エコフロー,BLUETTIとの簡単な比較
ポータブル電源として、また家庭用蓄電池のベースとして使えるという共通点を持つ3製品と比較を行います。優劣というよりは向き不向きがありますので特徴の違いがわかりやすくなれば、と思います。
製品名 | Mangopower | ALLPOWERS | EcoFlow | BLUETTI |
価格 | 499,880円 | 380,000円 | 440,000円 | 499,880円 |
容量 | 3,500Wh | 3,168Wh | 3,600Wh | 3,072Wh |
出力 | 3,000W | 3,200W | 3,600W | 3,000W |
拡張性 | 14,000Wh・6,000W | 50,000Wh・6,000W | 10,800Wh・6,000W | 12,288Wh・6,000W |
バッテリー | CATL製LFP | LFP | LFP | LFP |
対応温度 | 充電時:-20℃から40℃ 稼働時:-20℃から40℃ | 充電時:-20℃から45℃ 稼働時:-20℃から45℃ | 充電時:0℃から45℃ 稼働時:-10℃から45℃ | 充電時:0℃から40℃ 稼働時:-20℃から40℃ |
保証期間 | 5年 | 5年 | 5年 | 4年 |
どのメーカーも可搬性のある家庭用蓄電池に力を入れているので、性能は拮抗しています。大きく異なるのはバッテリーの中身と対応温度。
EcoFlowとBLUETTIはリン酸鉄リチウムイオン電池ですがメーカーが公開されていません。
その点、Mango PowerはCATL製なので最上級クラスのバッテリーを使っていることが明らか。
温暖な地域にお住まいの方には関係ないかもしれませんが、充電時・稼働時の対応温度もだいぶ異なります。寒冷地にお住まいの方はMango Power、またはALLPOWERSがおすすめになります。
参考記事:ALLPOWERS R3500:電力節約×コストパフォーマンス最強!スマートホーム・オフグリッド生活が快適に進化
まとめ
「ポータブル電源としてだけでなく、できれば日々の電気代を減らすのにも使いたい」「どんな時も今ある電力環境を維持した」といった方におすすめしたい製品。
Mango Power(マンゴーパワー)は中国 天津市南開区で2008年に創業。
家庭用電源ソリューション、ポータブル電源デバイス、および関連アクセサリーの開発に重点を置いたグリーンエネルギーブランドです。Mango Powerの使命は、スマートなグリーンエネルギー製品を各家庭に普及させ、各家庭が二酸化炭素排出量ゼロの未来を実現できるよう支援することです。
参考ページ:Mango Power公式ページ



Mango Power Eは、6つの充電方法と16の出力ポートを備えた蓄電池システムで、アウトドア、ホームバックアップ、野外ライブ、RV車の電源サポート、オフィスの非常用電源としての使用など、様々なライフシーンに適しています。
この製品の最大の特徴は、バッテリーセルの品質が高いことです。Mango Power Eが搭載するCATL LFPセルは、他社製品より耐久性、効率性、安全性に優れています。リン酸鉄リチウムイオン電池搭載モデルの中でも特に安全性が高いといえるでしょう。
アメリカではTesla社のPowerwallと比較されているようです。その際にポータブルであること、可搬性の部分がアドバンテージになっているようです。
Mango Power Eは、モジュール式のため3,500Whのバッテリーを拡張可能で、家庭用回路に接続してバックアップ電源を供給することもできます。バッテリーパックを2個搭載したユニットを最大2台まで同時に接続し、合計14kWhの容量を確保することができます。
充電は、ACコンセント、ソーラーパネルなどで行うことができます。Mango Power Eは、BluetoothとWi-Fiを搭載しており、スマート機能を追加し、ユーザーは製品の状態に関する情報をリアルタイムで受け取ることができます。急速充電モードでは、1時間で80%まで充電することができます。
二酸化炭素排出量ゼロを達成するためにMango Power フォレスト プランがあります。
マンゴー パワー フォレスト プランは、地球により環境に優しく、より良い生活を実現するための取り組みです。Mango Powerアプリを通してグリーンエネルギー48kWhごとに、世界中で協力している国立公園の 1 つに植樹します。
パーソナライズされたスマート エネルギーおよびカーボン フットプリント レポートを使用して、Mango Powerアプリで Mango Power Forest Planにどのように貢献しているかを追跡できます。
環境に配慮しつつ、自分の生活を守ることができるポータブル電源・蓄電池のMango Power E。
日本ではまだまだ知名度はないかもしれませんが、世界最強のバッテリーブランドCATLとアメリカ市場を席巻中。


特に寒さ厳しい自然環境にお住まいの方にはおすすめしたい製品です。
本記事は、メーカーからの製品貸与により、パワーバンクスが自主的に作成しました。金銭的な対価は一切受けておりません。コンテンツは、全て中立性を保っており、メーカーは一切関与できません。記事内にアフィリエイトリンクを含みます。詳しくは、パワーバンクスのガイドラインをご覧ください。
私はMakuakeでマンゴーパワーEを購入した者です。やはり新規参入のメーカーはリスクが高いですね。このメーカー、ポータブル電源が殆ど売れずユーザーサポートも放置状態です。日本向けのWebサイトも閉鎖して、5年間の保証も危うくなっています。私は何度も連絡を取っていますが、遂に全く連絡が取れなくなってしまいました。
このマンゴーパワーEは、購入して言うのもなんですが完全に周回遅れの製品となっています。パススルー充電はソーラーパネルからしか出来ず、次世代パススルーでもないので蓄電池にダメージを与える一昔前の設計です。しかもソーラーパネルからの電力は最低電圧60V以上~なので、巷で売っているソーラーパネルだと、複数個を直列につなげないと使えません。メーカーから9万円台で対応するソーラーパネルが出ていましたが、発売後すぐに無くなって今では1枚8万円台のソーラーパネル、しかも2枚無いと充電出来ないものです。導入前にコストが掛かりすぎて、しかも性能はecoflowのdeltaproよりも劣ります。
期待して買ったものの、完全に裏切られた感じです。6月26日現在、サポートセンターに連絡(メールのみ)しても、全く連絡が取れません。この記事をお読みになられている、ポータブル電源を検討されている方は、迷わず他社製をお選びください。
やまきよ様、コメントありがとうございます。
フィードバックは非常に価値があると感じており、他の読者にとっても役立つ情報だと思います。
私の記事が完全に満足のいくものでなかったこと、そしてマンゴーパワーEという製品があなたの期待に応えなかったことについて、心からお詫び申し上げます。
私が探したところでは、他の連絡方法として、メーカーのInstagramアカウントへの直接メッセージ(DM)を試してみてはいかがでしょうか?今月も投稿しているので動いているようです。余計なことをしてしまうと迷惑をおかけするかと思い、私は連絡をしていません。もちろん、代わりに問い合わせをすることは可能です。
私の記事を読んでいただき、貴重なご意見を共有してくださったことに心より感謝いたします。引き続き、何かお困りのことやご不明な点がありましたら、お気軽にコメントいただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。