業界初の半固体電池ポータブル電源 ZENDURE SuperBase V

「ZENDURE SuperBase V」は2022年7月24日発表されたZENDUREの新作ポータブル電源。

SuperBase Vには、リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(SuperBase V4600)と半固体電池(SuperBase V6400)の2モデルあります。

2023年6月7日に予約販売が開始されました。

SuperBase V6400は、世界初の半固体電池を使用したポータブル電源です。

2022年9月にKickstarterで販売開始し、8億円を突破!

テスラ パワーウォールのような家一件を丸ごとカバーするようなシステムです。

SuperBase V6400
画像参照:kickstarter

ZENDURE SuperBase Vのスペック表

型番V4600V6400
価格720,000円1,348,000円
容量(Wh)4,608Wh6,438Wh
出力(W)100V/15A (4ポート) :合計最大3,200W
200V/16A (1ポート) :最大3,200W
100V/30A (1ポート) :最大3,000W
100V/15A (4ポート) :合計最大3,200W
200V/16A (1ポート) :最大3,200W
100V/30A (1ポート) :最大3,000W
サイズ730 x 320 x 447mm
55kg
730 x 320 x 447mm
59kg
バッテリーリン酸鉄リチウムイオン半固体電池
拡張バッテリー最大 4台 (本体1台につき)
4,608Wh*5=23,040Wh
V4600×2 +B4600×8 で最大46kWh
最大 4台 (本体1台につき)
6,438Wh×5=32,190Wh
V6400×2 +B6400×8 で最大64kWh
費用対容量(1Whあたり単価)156.25円209.4円
出力(AC出力・DC出力・USB)シガーソケット (1ポート) : 12.6V/10A
DC5521 (2ポート) : 12.6V/3A
アンダーソン (1ポート) : 12.6V/30A
シガーソケット (1ポート) : 12.6V/10A
DC5521 (2ポート) : 12.6V/3A
アンダーソン (1ポート) : 12.6V/30A
環境温度動作温度 -20°C ~ 45°C
充電温度 0°C ~ 45°C
動作温度 -20°C ~ 45°C
充電温度 -20°C ~ 45°C
ライフサイクル※16000回 (60%容量まで)3000回 (60%容量まで)

大きな相違点としては、価格、バッテリー種別、充電温度、バッテリー容量、バッテリー充放電サイクルとなります。

※1:ライフサイクルはゼロから最大までの充放電の回数を表し、電力容量がフル充電時の60%程度になる回数を示します。

ZENDURE SuperBase Vの特徴

  • 半固体電池版(59kg)とリン酸鉄リチウムイオン電池版(55kg)が販売されている
  • 半固体電池版の名称はSuperBase V6400。充電容量6,438Wh
  • リン酸鉄リチウム電池版の名称はSuper Base V4600。充電容量4,608Wh
  • 半固体状態電池は従来のリチウムイオン電池よりも安全で、より多くのエネルギーを少ないスペースに詰め込めます
  • 内蔵 120V/240V デュアル電圧
  • 1時間で6.6kWh最大入力
  • サイズ:730 x 346 x 442 mm
  • 出力:6 x ACポート、4 x USB-Cポート、2 x US B-Aポート、シガレットライターDC出力、30Aアンダーソンポート
  • 1本のケーブルで複数台のエクストラバッテリーを繋ぐことができる
  • スマートホームパネルに接続すると、PV利回りを最大化するエネルギー使用を管理することが可能
  • BluetoothとWi-Fiの両方をサポート
  • SuperBase Vのインバータは120Vで30A出力を、240Vで16A、最大3,800W
  • エクストラバッテリーからXT90入力ポートを使用してSuperBase Proを充電することが可能(600W)
  • エクストラバッテリーは、30Aアンダーソン、XT-90、12Vシガーライターポートを保有
画像参照:kickstarter

ZENDUREによると「セミソリッドステートバッテリーはLiFePO4バッテリーより安全」とのこと。

CES2023でも好評を博し、北米では既に販売され使用されているため、かなり製品としての仕上がりは良いと言えます。

半固体電池でポータブル電源の安全性は向上するのか?

業界初の半固体電池ポータブル電源 ZENDURE SuperBase V

半固体電池でポータブル電源の安全性にどう変化があるでしょうか。

自動車メーカーTOYOTAが2020年代前半に全固体電池の量産、車体への搭載を視野に入れていると発表しました。

リチウムイオン電池の安全性が低いと考えられていることから全固体電池・半固体電池の研究が盛んになっています。

半固体電池は現存のリチウムイオン電池量産設備で製造できるため、低コストで導入できます。

コストは変わらず、安全性が高まることから一般的なリチウムイオン電池に取って代わることを期待されています。

半固体電池とは?

固体のまま詰め込んだものが全固体電池、ゲル化した電解液を詰め込んだものが半固体電池
半固体電池とは?

半固体電池とは、固体電解質と液体電解質の特性を組み合わせた新しいタイプの電池です。主にリチウムイオン電池を対象として開発されており、電解質中のイオン伝導性が高いことが特徴です。半固体電池は高いエネルギー密度、安全性、長寿命、そして環境への低い影響を持つ電池技術として期待されています。

半固体電池には「ゲルポリマー型」「クレイ型」「液添加型」の3つがありますが、ここではゲルポリマー型を取り上げます。

電池は正極と負極の間をキャリア(リチウムイオンなど)が行ったり来たりすることで充放電をします。このイオンがナトリウムならナトリウムイオン電池、リチウムならばリチウムイオン電池と呼ばれます。イオンの通り道となるのが電解質。

一般的なリチウムイオン電池は電解質を液体に溶かして、電解液という状態で中に入っています。

この電解質を溶かしている液体が燃えやすい液体(有機溶媒)なのが危険性の元

そういった点からリチウムイオン電池は安全面に懸念があるとされています。

燃えやすい液体を使わずに、固体のまま詰め込んだものが全固体電池、ゲル化した電解液を詰め込んだものが半固体電池。電解質を液体のままではなく、全固体・半固体にすることで安全性の向上が見込まれます。

電解液を特殊ポリエーテルに吸わせることによりゲル化した電解液にします。特殊ポリエーテルの特徴は「保液力が高い」「高いイオン伝道性」の二つ。

半固体電池のメリット

一般的なリチウムイオン電池と比べた場合の半固体電池のメリットを列挙します。

  • 低コスト(現在の量産設備のまま製造できる)
  • 寿命が長くなる(電解液が蒸発しずらいため寿命が2倍近くなる)
  • 急速充電能力の向上(イオンの行き来が安定するため)
  • 容量の向上も将来見込まれる(正極・負極をより攻めた素材に変更できる可能性から)
  • 高エネルギー密度: 固体電解質の使用により、従来のリチウムイオン電池よりも高いエネルギー密度が達成されることが期待されています。これにより、同じ重量・容量の電池でより長い駆動時間が得られます。
  • 安全性の向上: 半固体電池は、従来のリチウムイオン電池に比べて熱や短絡に対する安全性が向上しています。これは、固体電解質が液体電解質に比べて燃えにくく、熱に対して安定しているためです。
  • 環境への影響: 液体電解質に代わる固体電解質の使用により、環境への悪影響が低減されることが期待されています。

半固体電池のデメリット

  • 製造コスト: 現在の半固体電池の製造プロセスは、従来のリチウムイオン電池に比べて複雑で高コストです。大規模な生産が始まるとコストは低減されると予想されますが、現段階ではまだ高価です。
  • 低温性能: 半固体電池は、低温環境での性能が従来のリチウムイオン電池に比べて低下することがあります。固体電解質は液体電解質に比べて低温でのイオン伝導性が低くなる傾向があります。
  • 技術の成熟度: 半固体電池は、まだ新しい技術であり、実用化に至るまでの技術的課題がいくつか残されています。これには、電解質材料の選択や電極構造の最適化、製造プロセスの改善などが含まれます。そのため、市場への投入や実際のアプリケーションでの性能にはまだ不確定要素があります。

半固体電池とリン酸鉄リチウムイオン電池の類似点と違い

リチウムイオン・リン酸鉄リチウムイオン・ナトリウムイオン・半固体電池の性能比較
リチウムイオン・リン酸鉄リチウムイオン・ナトリウムイオン・半固体電池の性能比較

安全性の高さをメリットするバッテリーにリン酸鉄リチウムイオンバッテリーがあります。

ここでは半固体電池とどういった差異があるのかを考えてみましょう。

類似点

  1. 安全性: 両者ともに、高い安全性が強みとなっています。半固体電池は固体電解質を使用することで、熱やショートに対する安全性が改善されています。LFP電池は、他のリチウムイオン電池の化学組成(例: リチウムコバルト酸化物)と比べて熱的に安定で、燃えやすさが低いため、安全性が高いです。
  2. 長寿命: 両者ともに、長寿命が期待されています。半固体電池は高いイオン伝導性と低い内部抵抗を持つため、従来のリチウムイオン電池よりも長いサイクル寿命が期待されています。LFP電池は他のリチウムイオン電池に比べてサイクル寿命が長いことで知られています。
  3. 環境への影響: 両者ともに、環境に対する影響が低いことが特徴です。半固体電池は、液体電解質に代わって固体電解質を使用することで、環境への悪影響を低減することが期待されています。LFP電池は、コバルトを使用しないため、環境への影響や資源の枯渇が少なくなります。

相違点

  • エネルギー密度:半固体電池は、固体電解質を使用することで従来のリチウムイオン電池よりも高いエネルギー密度を実現することが期待されています。一方、LFP電池には他のリチウムイオン電池と比較してエネルギー密度が低いという欠点があります。
  • 供給面での安定感:半固体電池は新しい技術であり、製造コストが高く、技術の成熟度が低いため、市場投入やアプリケーションでの性能には不確定要素があります。一方、LFP電池は既に市場で広く使われており、技術の成熟度が高く、製造コストも比較的安定しています。また、コバルトを使用しないため、原材料コストの上昇に対するリスクも低いです。

参考記事:2023年最新版!信頼のブランド×安全性!リン酸鉄リチウムイオンバッテリー搭載ポータブル電源おすすめランキング

まとめ

Zendure CEOのByran Liuさんのインタビュー動画(現在非公開)を見ましたので以下に掲載します。

Zendureは、世界的に急速に成長しているエネルギーテックスタートアップで、グリーンエネルギーの普及を推進し、持続可能な未来を加速することを目指しています。革新的な研究開発を通じて、先進的なエネルギー技術を一般家庭に広めることを使命としています。

Zendureの最新製品「SuperBase」は、半固体状態のバッテリーを使用し、高いエネルギー保存能力と安全性を実現しています。また、Zendureの「SolarFlow」は、高効率な太陽光発電ストレージシステムで、先進的な通信ソフトウェアとマイクロインバーターを統合し、知能によるエネルギー配分と高い変換効率で太陽光エネルギーの利用を最大化しています。

Zendureは、持続可能なビジネスの実践を重視し、製品全体のライフサイクルで環境影響を最小限に抑えるとともに、社会・環境的なイニシアチブを支援しています。彼らは、エネルギー意識を持つことが我々全ての責任であると考え、製品を通じてその概念をユーザーに伝えることを奨励しています。

2017年に設立されたZendureは、米国シリコンバレーとグレーターベイエリア、中国、日本、ドイツのテクノロジーハブに位置する急成長中のEnergyTechスタートアップの1つです。

私たちの目的は、持続可能な未来を加速させることです。私たちの使命は、最新のEnergyTechを普及させることで、世界中の家庭に信頼性が高く安価なクリーンエネルギーを提供することです。私たちは、コミュニティと家庭を支えるクリーンエナジーテックのプラットフォームとなることを構想しています。

The Zendure Way

私は個人的にZendureの製品を愛用しており、非常に気に入っているメーカーです。特に海外のFacebookグループは、エコフローやブルーティーとは一線を画す、活発かつ熱狂的な雰囲気が特徴ですね。

ホームバックアップという、ポータブル電源の主要市場になりつつある分野では、BLUETTIやALLPOWERSなどとともにリーダー的存在だと感じています。価格面で日本市場でどれほど受け入れられるかは未知数ですが、引き続き情報を更新していくつもりです。

Zendure SuperBase Vのよくある質問

SuperBase V のバッテリーサイクル寿命は?

SuperBase V6400 の場合は半固体電池で 3,000 回以上、SuperBase V4600 と LiFePO4 電池の場合は 6,000 回以上です。

SuperBase V はどのような種類のバッテリーを使用していますか?

SuperBase V6400 は半固体電池を使用し、合計充電容量は 6,438Wh、SuperBase V4600 は LFP (LiFePO4) バッテリーを使用し、充電容量は 4,608Wh です。

SuperBase VのAC出力は?

SuperBase VのLFP版とSSS版はどちらも3,800Wの定格電力と5,000Wのピーク電力を持っています。同じ種類のバッテリーを持つ2つのSuperBase VをZenYケーブルまたはHome Panelで接続することで、合計7,600Wの出力電力を実現できます。

2 台の SuperBase V を接続してより高い出力を得ることはできますか?

はい。ホーム パネルまたは ZenY ケーブルを使用して 2 台の SuperBase V を接続すると、定格出力が 2 倍の 7,600W になります。

半固体製品と LFP 製品を混在させることはできますか?

いいえ、SuperBase V システムは半ソリッドステート コンポーネントのみ、または LFP コンポーネントのみで構成する必要があります。

半固体電池モデルの SuperBase V の容量は?

容量は半固体型が6,438Wh、LFP型が4,608Wh。

ソーラーパネルの最大充電入力とは何ですか?

SuperBase V は、XT-90 ポートを介して最大3,000Wインプットできます

3,000W のソーラー入力を達成するために、いくつの MPPT ポートが使用されていますか?

SuperBase Vには、XT90ポートを通じてソーラーパワーを受け入れるための1つのMPPTがあります。

UPSの切り替え時間は?

SuperBase V の米国モデルは、AC 出力ポートへのダウンタイム 0 ミリ秒でバッテリ電源に切り替えることができます。他のモデルおよび他の接続では、13 ミリ秒未満の中断が見られます。

1 台の SuperBase V に何個の追加バッテリーを接続できますか?

SuperBase V ごとに、最大 4 つのサテライト バッテリーをリンクできます。システムには、合計で最大 4 つのサテライト バッテリーを使用して、タンデムで動作する最大 2 つの SuperBase V を含めることができます。

拡張バッテリーが「サテライト」と呼ばれるのはなぜですか?

サテライトバッテリーは、SuperBase Vのシステム容量を増やす優れた相棒ですが、独立したDC入力および出力機能を持っているため、スタンドアローンユニットとしても機能します。同様に、月は地球の天然衛星としての相棒でありながら、独立して輝き、独自の魅力を持っています。SuperBase Vが地球で、追加バッテリーが月ということですね。単独でも輝いているよ!と。

Vアウトレットを備えたZendureのホームパネルは単なる転送スイッチですか?

ホーム パネルは転送スイッチなどです。 SuperBase V の急速充電ドックでもあり、2 つの EV 充電コンセントを備えています。

SuperBase V を別のブランドのソーラーパネルで充電できますか?

もちろん!SuperBase Vは、12Vから150Vまでの電圧範囲を持つ他社ソーラーパネルで充電することができます。Zendureの400Wソーラーパネルと320Wリジッドソーラーパネルは、SuperBase Vで徹底的にテストされているためおすすめをしています。