![[備忘録]折り畳みソーラーパネルの接続方法を調べました](https://powerbanks.work/wp-content/uploads/2021/05/solartips2.png)
ポータブル電源・ソーラーパネルのブログをやっていて多い質問が「どうやって接続するんですか?」「このポータブル電源に接続できるソーラーパネルを教えて欲しい」といったもの。

この記事では、「ポータブル電源とソーラーパネルを接続する方法」として、どのようなものがあるのか、その特徴や注意点などについてご紹介していきます。
アウトドアや車中泊のお供として、いまや定番となりつつあるポータブル電源。
従来の発電機とは異なり、コンパクトなサイズながら大容量のバッテリーを搭載し、対応している充電・出力の方式も多様。
ほぼ無音なので、さまざまな場面や用途で使うことができますね。
なかでも大きいのは、ソーラーパネルからの充電ができること。
これにより、屋外でもバッテリーへの充電が可能に。使い勝手がぐんとあがること間違いなしです。
ただし、ソーラーパネルでポータブル電源を充電する場合には注意点も…。それは、接続方法にいくつかの種類があるということです。
現在、ソーラーパネルとポータブル電源を接続する方法として、ひろく使われているのはMC4、DC、Type-C(PD)、アンダーソン、XT60などです。
採用している出力・充電の方式は、製品ごとに異なります。ソーラーパネル側が対応している方式であっても、ポータブル電源は対応していないというケースもあるのです。
また、方式ごとに特徴があるのも注意すべき点。
それぞれに長所、短所があるので、ソーラーパネルの性能を存分に引き出すためには、各方式についての知識も必要となります。

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MC4形式について

では、まずは「MC4」について詳しく見ていきましょう。
MC4は、ソーラーパネルの出力として最も標準的な形式。なので、ソーラーパネルに付属しているケーブルの多くはMC4となっているのが現状です。
ただし、MC4を使うことには問題もあります。
それは、対応しているポータブル電源が少なめという点です。このため、ソーラーパネルとポータブル電源との接続では、MC4からDCへの変換ケーブルなどを用意しなくてはならない場合が多々あります。
ただ、MC4での接続が可能なポータブル電源もないわけではありません。
むしろ、ソーラーパネルで充電したいというユーザーの声に呼応してか、MC4対応のポータブル電源は増えてきています。
こうしたポータブル電源なら、変換ケーブルなしで双方を接続することができますから、余計な出費がかからず、接続もより簡単となるでしょう。
このほか、注意すべきは「互換品」の存在。
MC4コネクタには「純正品」と「互換品」があり、後者の品質はまちまちであるとのこと。品質の低いものを使った結果、ケーブルが焼けてしまうといった事例も多く報告されているので要注意です。
MC4コネクタにおいて純正とされているのは、「STAUBLI(ストーブリ)」というスイスのメーカーで作られているもの。
互換品を使ったことによるケーブルの焼損は、大規模な発電施設などで起こることが多いようですが、自宅でも火災の原因となるリスクはあります。
まずは使用するケーブルが互換品かどうかを確かめ、場合によっては純正品に買い替えることも視野に入れるべきでしょう。
DC接続形式について



続いて紹介するのは、「DC」での接続についてです。
DCは、パソコンやスマホなどのバッテリーに使われていて、多くのポータブル電源でも充電・出力の方式として採用されています。そのため、もっとも使われる頻度の高い接続方式と言えるでしょう。
そのメリットは、やはり使い勝手の良さ。前述のように、ほとんどのポータブル電源が対応しているほか、ソーラーパネル側でも対応している機種が少なくないので、変換ケーブルなしで接続できる場合も多いのが強みです。
また、他の出力からの変換アダプターが充実しているのも強みのひとつ。特にMC4→DCアダプターについては、あらかじめ付属しているソーラーパネルも多いようです。
出力できる電力の高さも注目すべきポイント。DCとは「Direct Current」、つまりは直流という意味ですから、ソーラーパネルで発電した電力をロスすることなく、ポータブル電源に送ることが可能です。
ひとつ注意点があるとすれば、プラグの大きさによって種類があること。
持っているケーブルのプラグが、ポータブル電源とソーラーパネルの両方の差込口とあっていないと使うことはできないので注意しましょう。
たいていソーラーパネルに付属された「DCプラグ 変換アダプタ〇種セット」で対応可能です。
Type-C(PD)接続形式について

ソーラーパネルが対応している出力方式としては、「Type-C(PD)」もあります。
Type-Cは、パソコンやスマートフォンを使っている方にはなじみ深いUSBの一種ですが、非常に高いデータ転送速度を実現しており、最大で通常のUSBの4倍もの速度を利用できるのが特徴。
通常のUSBを使用するより、はるかに速く充電を行うことができるのです。
Type-Cを使うメリットは他にも。それは、対応しているポータブル電源が多いということです。
つまり、Type-Cで出力できるソーラーパネルを使えば、変換ケーブルを別途用意せずともポータブル電源への充電が可能となります。
ただし、充電効率を重視する方にとっては、Type-Cはベストではありません。
Type-Cのケーブルは、多くが60Wまで、最も高出力のものでも100Wまでしか出力できないのが現状。
いまや100~150W、さらには200W以上まで出力可能なソーラーパネルも販売されているので、その性能を最大に引き出したいと考える方は、DCやMC4等、他の接続形式を使ったほうが良いと言えるでしょう。
なお、ソーラーパネルによっては他のUSBも対応している場合があります。一般的なUSBである「Type-A」、そして急速充電として知られる「QC 3.0」です。
これらは多くのポータブル電源でも搭載されている形式のひとつです。ましてQC 3.0は、Type-C(PD)と同じく急速充電と呼ばれる充電規格ですから、ソーラーパネルとの接続方法として一考する価値があると言えそうです。
ところが、同じ急速充電に分類されるType-CとQC 3.0では、出力可能な最大W数に差があります。
上述のように、Type-Cは一般的な製品で60W、最大で100Wまで出力できるものがある一方、QC 3.0は18Wがマックス。
よって、スマートフォンやノートパソコンの充電としてはともかく、大容量のポータブル電源の充電用としては、やはり力不足という感が否めないでしょう。
アンダーソン接続形式について


このほか「アンダーソンコネクター」も、ソーラーパネルとポータブル電源を接続する方法のひとつです。
アンダーソンコネクターは、直流で大きな電流を流すのに適しているうえ、同じ形状のハウジングをはめ合わせて使うため、安全に接続、取り外しも行うことが可能。
電動工具と電源との接続、電気自動車の充電のほか、ボートに取り付けるエレキや魚群探知機をバッテリーと接続する際のコネクタとしても使われています。
ソーラーパネルとポータブル電源の接続方法として、アンダーソンコネクタを使うメリットは、対応しているポータブル電源が多いこと。
Jackeryのような有名ポータブル電源メーカーの製品でも、充電用の端子として採用しているものが多くあります。
また、ソーラーパネル側もアンダーソンで出力できるものが少なからずあります。
MC4からアンダーソンに変換するケーブルが付属している製品も多いので、ソーラーパネルとの接続方法としては有効と言えるでしょう。
一方、注意が必要なのは、接続する際に極性を間違えてはならないということ。アンダーソンのコネクタは電圧によって色がわけられており、同じ色どうしでしか接続できません。
ポータブル電源に使用するコネクタの場合、赤と黒のみで色分けされているので、それほど心配は必要ないと思いますが、使用する際は念のため気を付けておきましょう。
XT60接続形式について



最後に紹介するのは「XT60」について。こちらも、ソーラーパネルとポータブル電源をつなぐコネクタとして使用が可能です。
ラジコンの充電でおなじみのXT60コネクタですが、ECOFLOWの製品である「EFDELTA」をはじめ、入力端子として採用しているポータブル電源がいくつかあります。
よって、MC4からXT60へと変換するアダプターなどがあれば、ソーラーパネルを接続することができるのです。
XT60は小型ながら、最大60Aの電流を流すことができるコネクタ。ラジコンのほか、ドローンの充電等にも使われることが多いため、勝手知ったるといった方も多いのではないでしょうか。
デメリットは、対応している製品が少ないという点。ソーラーパネルの出力としてはもちろん、ポータブル電源側もXT60ポートを搭載している製品は珍しいのが現状です。
仮にXT60を使うことのできるポータブル電源だったとしても、「MC4→XT60コネクタ」などの変換アダプターが必要となるケースが多いので気を付けましょう。
まとめ:DC入出力の組み合わせが簡単・便利

MC4、DC、Type-C(PD)、アンダーソン、XT60と5種類の接続方法をご紹介しました。
ここまで説明をしてきましたが、難しいのはソーラーパネルの出力とポータブル電源の入力がバラバラな場合が多いことですね。

同じメーカーであれば接続用のケーブルが付属しますが、他メーカーで組み合わせると別途購入する必要があることが多いです。
今から「ソーラーパネル+ポータブル電源セット」を購入するのであれば、同一メーカーで揃えるかDC入出力の組み合わせを選ぶことをおすすめします。
同一メーカーの「ポータブル電源 ソーラーパネルセット」をいくつかご紹介します。
同一メーカーの「ソーラーパネル+ポータブル電源セット」

まず、ポータブル電源のトップブランドJackery。
保証もしっかりしてますし、カスタマーサービスも親切なので初心者の方にもおすすめです。
エコフローのDELTA Max。ほぼ全ての家電を動かせるポータブル電源です。
ソーラーパネルを買い増しして並列接続もできます。
EENOURは2020年に設立された日本の会社です。企画会社的な位置付けなのかな。
楽天市場の方ではわりとセールをやっているのでお得に手に入れられるかも。
安心のブランド、JVCケンウッド。最近では家電量販店でも売っているところもありますね。
製品自体はJackery製。カスタマーサービスなどは日本企業だけあって他社より一段上。
ブルーティもアメリカではポータブル電源大手。東京都の備蓄にも採用されています。
他メーカーでも使える組み合わせ

実際に実証実験したポータブル電源とソーラーパネルの組み合わせをご紹介します。
使っていて一番しっくりきている組み合わせは「Anker PowerHouse II 400(DC入力)」+「BALDR ソーラーパネル 120W」です。
ソーラーパネルからの出力はDC7909です。Jackery、Ankerにはそのまま接続できます。
DC7909からDC5521・DC5525・XT60・アンダーソンコネクタへ変換するケーブルが同梱しているので、大抵のポータブル電源に接続可能。
BALDRソーラーパネルはBLUETTI EB3Aにも繋いで実証実験しています。
参考記事:BLUETTI EB3A をソーラーパネルで充電してみよう!(実機レビュー)
「このポータブル電源に使えるソーラーパネルはどれだろう?」「ポータブル電源持っているんだけど、ぴったりのソーラーパネルはどれ?」といった疑問がありましたらお気軽にコメントをください♪
完璧な回答はできませんが、一緒に考えることや調べることはできますので!お気軽に!
以上、[備忘録]折り畳みソーラーパネルの接続方法を調べましたという話題でした。