この記事は、内容が古くなっています。
EcoFlow DELTA Maxは型落ち製品となりました。
現行製品は「エコフロー デルタ 2 Max」となります。
EcoFlow社より新製品 「DELTA Max」が発売されました(2021年9月1日)。名称の通り、2020年に一般発売された「EFDELTA」のパワーアップ版といえそうです。
2021年7月にはクラウドファンディングでDELTA Proが、8月にはDELTA miniが一般発売され、家電がしっかり使えるDELTAシリーズのラインナップもほぼ完成。
この中から選べば間違いなし!と言える製品構成になっています(詳しくは「EcoFlow既存製品との比較」の項で)。
EFDELTA、DELTA mini、RIVERシリーズなど個性的な製品を生み出してきたEcoFlow社の新作「DELTA Max」は堅実な面と他社にはない機能が混ざり合ったユニークな製品になっています
デルタ マックスの特徴
まずはDELTA Maxの特徴から見ていきます。
ひとつの製品でこの3つの特徴を兼ね備えるものはほぼ皆無です。
1.容量2,016Wh・定格出力2,000Wと家電もしっかり長時間使える
「DELTA Maxで使える家電(実演レビュー)」の項でドライヤーや電気ケトル、電子レンジといった高出力家電を実証実験しています。
出力が2,000Wあるとほぼ全ての家電を使うことができます。
また、合計出力が2000Wを上回る場合(上限2,400W)、電化製品の作動電圧を下げ、出力を2000W以下に抑えることで電化製品を作動させることが可能(X-Boost機能)。
例えば、家庭用ドライヤー(1,200W)であれば1時間半ほど使い続けることができます。ま、そんな場面はありませんがどれほど大容量なのかがわかると思います。
最近では冬キャンプでも使う人が増えてきた電気毛布。
管理人も使っている一番の売れ筋「Sugiyama 電気敷き毛布 日本製 洗える ダニ退治 140×80cm」を強設定で1時間使うと約31Wh消費します。
一晩に8時間使ったとして248Wh。2,016Whあると少なくとも一週間は寒い夜に電気毛布を使うことができる計算になりますね。
エクストラバッテリーを接続することで容量を増量できるのであらゆる場面で活躍!
DELTA Maxは容量2,016Whですが、エクストラバッテリーを接続することで最大6,048Wh(2つ接続時)まで拡張することができます。

本体の2,016Whでは足らない用途の時はエクストラバッテリーを持っていれば、さらに長時間使用可能。
長期の車中泊旅行はもとより、災害時にはとても心強いバックアップになりますね。
エクストラバッテリーだけでなく「EcoFlow スマート発電機」というものも発売予定です。
ガソリンで発電し、DELTA Maxを充電できるという優れもの。
ソーラーパネルも加えて、さまざまな手段を組み合わせて持続可能なエネルギー供給のベースになるのがDELTA Maxというわけです。
X-Stream急速充電で最速2時間でフル充電(最大1,500W)
2,016Whと大容量だとフル充電するのに途方もない時間がかかりそうですよね?
DELTA Maxは急速充電の最大入力電力1,500W、最速2時間でフル充電できます(X-Stream急速充電技術)!
充電はX-Stream急速充電/カスタム充電切り替えボタンで選択できて、急ぐ場合は急速、バッテリーを大事にするなら低速と選べます。
さらに、EcoFlowアプリにより入力電力の大きさを100W刻みで制御できます。
充電の上限、放電の下限が設定可能です(電池寿命を伸ばすのに効果的)。
フォトレビュー

写真を使いまして、外観と機能説明を行います。
サイズは奥行き497×幅242x高さ305mm、約22kgとなっています。


充電/放電残り時間、バッテリー残量パーセント、現在の入出力値、警告などがはっきりとわかるようになっています。
屋外でも視認性が高いです。
液晶ディスプレイとほぼ同じ情報がアプリでも確認できます。

通気/放熱口は全部で4ヶ所あります。
電子レンジやドライヤーなどの高出力家電を使うと稼働します。
高出力家電の使用を終えて10秒後くらいにファンも止まります。
騒音は若干ありですが、家電が動いている音に紛れてしまってますね。

背面上部とACコンセント6口。
上部左からXT60ポート(ソーラーチャージャー/ シガーソケットDC充電ポート)、X-Stream充電/カスタム充電切換えボタン、AC充電ポート、充電過負荷保護ユニット。
この部分は蓋がついており保護されています。

最下部にはシガーソケットポート、DC5521出力ポートが2つ

天板の平な部分は29cm×18cmあります。LEDライトや時計、スマートフォンを置けて便利なスペースですね。

底面は製品表記(正式発売時は表記内容が変わっている可能性あり)としっかりした滑り止め。走行時も滑ることなく安定していました。

付属品・説明書

同梱品の紹介です。
内容物は、AC充電ケーブル、シガー/アクセサリー ソケット充電ケーブル、ソーラーチャージャー 充電ケーブル、DC5521 to DC5525接続ケーブル、ユーザーマニュアル&保証書。

MC4部分をソーラーパネルに、XT60部分をDELTA Maxに繋ぎ、ソーラーパネル充電ができます。
MC4なので汎用性は高いですね。


シガーソケット部分を車に、XT60部分をDELTA Maxに繋ぎ、走行充電することができます。



みていただくとわかるのですがAC充電ケーブルに箱のような部分がありません。
みなさんが懸念する「充電アダプターが熱を持って怖い」という問題が起こらない仕様になっています。
DELTA Maxで使える家電の実機レビュー
EcoFlow DELTA Maxは、「90%の電化製品に対応する強力な2,000W AC出力」を標榜しています。
そこで、キャンプや車中泊、災害時に使えるとうれしい家電を実際に動かしてみます。
電気ケトル・電子レンジ・ドライヤーといった高出力家電、炊飯器・車載冷凍冷蔵庫などの車中泊グッズで実証実験です。
電気ケトル(ティファール)

「車中泊で熱々のコーヒーを淹れたい、停電時に温かいラーメンが食べたい」
そんなシチュエーションで電気ケトルが使えるポータブル電源は本領を発揮します。
検証のため、「DELTA Max」で電気ケトルを動かしてお湯を沸かしてみました。
使用した電気ケトルは、ティファール 電気ケトル 「ジャスティン プラス」1.2Lです。

4,000円以下で購入できる一般的な電気ケトル。
この「ジャスティン プラス」の消費電力は1250Wです。
なかなかこの出力をまかなえるポータブル電源はありません。
「DELTA Max」は家庭用コンセントと同じように電気ケトルを使えます!
なかなか使い続ける場面はありませんが、時間でいうと1250Wの電気ケトルが約1.5時間使用可能。
「DELTA Max」で500mlの水が35回くらい沸かすことができます!
電子レンジ(ハイアール)

「DELTA Max」で電子レンジを動かしてみました。
使用した電子レンジは、「ハイアール JM-V16」です。

10,000円以下で購入できる単機能な電子レンジ。
この電子レンジの定格消費電力は1250W。
電子レンジが使えるポータブル電源はそう多くありません。
「DELTA Max」は家庭用コンセントと同じように電子レンジを使えます!
電子レンジを使いながら、スマートフォンの充電やノートパソコンの使用も可能なくらいパワフルです!

ドライヤー(サロニア)

「DELTA Max」でドライヤーを使ってみました。
使用したドライヤーは、「SALANIA(サロニア) スピーディーイオンドライヤー」です。
髪が乾くのが早いので使用時間が短くすむ省エネドライヤー。
サロニアの風量調節は、TURBO(強い温風)・SET(やや強い温風)・COOL(冷風)の3段階。
TURBO(強い温風)の時に最大1200Wの電力を使用します。
結論としては、コンセントと同じようにドライヤーが使えます。

以下の動画が実際にドライヤーを使っている様子です。
PATAGONIAのフーディニジャケットに風を当ててみました。


参考記事: ポータブル電源でドライヤーを使いたい!1000W以上必要なの?最適な選択と活用ガイド
他社製品との比較
この項では、DELTA Maxの容量2,016Whに近いモデルと比較をしてみます。
どのモデルもしっかり売れていて、レビューも高評価なものです。
アイテム名 | 価格 | 容量 | AC出力 | PD出力 | 重量 | 充電時間 | 拡張性 |
DELTA Max | 242,000円 | 2,016Wh | 2,000W (サージ4,200W) | 100W | 約22kg | 約2時間 | あり |
Jackery | 179,800円 | 1,534Wh | 1,800W (最大3,600W) | 60W | 16kg | 約7.5時間 | なし |
AC200Max | 239,880円 | 2,048Wh | 2,200W (最大4,200W) | 100W | 28.1kg | 約2.5時間 | あり |
EENOUR | 269,980円 | 2,000Wh | 2,000W (最大4,000W) | 100W | 28kg | 約7.5時間 | なし |
出力に関してはJackeryの1,800Wでも「ほぼ全ての家電が使える」と標榜しているので、どのモデルを選んでもお望みの家電が使えると思います。
スマートフォンやノートパソコン使用に欠かせないType-C(PD)はJackeryを除いて100W。
PD100Wというと、Macbook Pro 16インチも最大パワーで充電することができるスペックです。
Type-C(PD)ポートが2口搭載されているのはDELTA Maxのみ!
DELTA Maxの他社製品より優れた点として、重量が軽いこと・拡張性があること・充電スピードが早いことの3点が挙げられます。
軽いとは言っても22kgありますので女性だと特に取り回しに苦労します。
他社の同じ容量の2モデル(Bluetti、EENOUR)は28kg。比較的安全性が高く、長寿命と言われているリン酸鉄リチウム電池をしているので重量が嵩んでいます。
DELTA Maxは三元素リチウムイオン電池を使用しています。
ここでいう「拡張性がある」というのは、外付けで拡張バッテリーを接続し容量を増やせる機能のことです。
DELTA MaxとBLUETTI AC200MAXがこの機能を備えています。
最近、バッテリーを入れ替えたり、拡張できたりするポータブル電源が増えてきています。
使用シーン・用途に合わせて、電気容量をより自由に選べる時代になってきたといえますね。
災害による停電時やキャンピングカーでの旅行、長期キャンプなどを考えると容量を増やすオプションがあるのは製品選択の重要なポイントだと感じています。
管理人はEcoFlow RIVER Proを常用していますが、電力を大量に消費することが考えられるときは専用エクストラバッテリーを持っていきます。
ポータブル電源は空になったらただの箱なので、用途に応じて容量を増やせるのは大きなメリットです。
DELTA Maxの拡張機能に関しては、「EcoFlow DELTA Maxの特徴」の項で説明しています。
充電スピードに関して。
これだけの大容量になると気になるのが充電時間。
DELTA MaxとBLUETTI AC200MAX(オプション使用時)が3時間以内。
Jackery、EENOURは約7.5時間。
ポータブル電源を実際に使っていて気になるのは充電時間だったりします。
急に使いたい時や連日使いたい時は充電時間が短い方が圧倒的に便利!
どの製品も優れていますが、相対的にDELTA Maxはよく出来ていると言えるでしょう。
大きなデメリットもなく、そつのない、バランスの良い製品になっていますね。
エコフロー既存製品との比較

この項では、EcoFlow社の製品間で比較をしてみます。
「どれが優れている」という話ではなく、用途に応じてモデルを選べるラインアップになっていることが伝えられれば、と思っています。
RIVERシリーズまで広げれば、「あなたにぴったりな製品」が必ず見つかるのがEcoFlow社の強みです。
アイテム名 | 価格 | 容量 | AC出力 | PD出力 | 重量 | 充電時間 |
DELTA mini | 115,500円 | 882Wh | 1,400W (サージ2,100W) 一部1,800W までの機器に対応可能(X-Boost機能) | 100W | 約11kg | 約1.6時間 |
EFDELTA | 159,500円 | 1,260Wh | 1,600W (サージ3,100W) | 60W×2 | 約14kg | 約1.6時間 |
DELTA Max | 242,000円 | 2,016Wh | 2,000W (サージ4,200W) 一部2,400W までの機器に対応可能(X-Boost機能) | 100W×2 | 約22kg | 約2時間 |
DELTA Pro | 399,300円 (予定価格) | 3,600Wh | 3,000W (サージ6,000W) | 100W×2 | 約45kg | 3.1時間 |
RIVER Pro EXTRABATTERY | 128,200円 | 1,440Wh | 600W (サージ1,200W) 一部1,200W までの機器に対応可能(X-Boost機能) | 100W | 約14.5kg | 約3時間 |
DELTA miniは2021年に発売開始した製品です。
女性でも片手で持てる、しかも10万円ちょっとでほぼ全ての家電が使えるのが売り。
→ EcoFlow DELTA mini 実機レビュー | 女性が片手で持てるコンパクトさで家電が使える!
DELTA Proはポータブル電源というよりは家庭用電源装置とでもいうような性能になっています。災害時に「一家丸ごと電源を動かしたい」「キッチンカーで電源を確保したい」といった用途に最適です。
EcoFlow DELTA Pro 実機レビュー あなたの暮らしを守り、生活を変えるポータブル電源
RIVER Pro+エクストラバッテリーは、比較的安価に家電を動かせるポータブル電源。管理人の愛用しているモデルです。
必要ない時はRIVER Proだけで運用。ガジェット充電がメインの方へおすすめの製品ですね。
→ EcoFlow RIVERシリーズどれを選べばいいのかな? | 他ブランドとの比較・使える家電の紹介
まとめ

開発元のEcoFlow Technologyは、ドローンのトップメーカーDJI出身の技術者によるポータブル電源のスタートアップ。
「大容量のポータブル電源を開発して人の生活を支えたい」というのが立ち上げの動機とのこと。
実際、コロナウイルスによる切迫する医療の現場に1004台、総額22,400,000円のポータブル電源を寄付してくれました。マーケティング、販売、アフターセールスの支店が日本にもあり、日本人スタッフによるアフターサービス体制も万全。
メーカー保証期間は2年間。
詳しい方はもちろん、初めてポータブル電源を購入する方にも安心してご紹介できるメーカーです!
DELTA Max最大のメリットはこれに尽きます。
安心して大容量ポータブル電源をフルに使える!
基本的にポータブル電源というのは危険なものだと思っています。
特に大容量となると発火や爆発してしまうと甚大な被害を及ぼすため、信頼できないメーカーのものを選んではいけません。
このDELTA Maxは基本的な作りは手堅く質実剛健。使い勝手の部分に新規性・ニューアイデアを加えてユニークな製品になっています。
とにかくポータブル電源で家電をしっかり使いたい!という方には最有力候補となるモデルです。
アウトドアアクティビティーから災害対策まで一台でカバーできるマルチなポータブル電源。
2023/06/06追記:こちらの製品は三元系リチウムイオンバッテリーを使っている旧製品となっています。
現行品は、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーモデルの「EcoFlow DELTA 2 Max」です。
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無印DELTAとMonsterXが出た時に、容量勝負は一段落かと思ったんですが、もうこれは際限なく肥大化してますね。ここまで来ると家庭用蓄電池(の可搬型)と勝負する域ですね。価格的にはポータブルバッテリーは有利(補助金除)なので、色々活用の道も出るかもしれません。
問題は価格ですが、使い方によってはあまり手間をかけずに年間1万以上節約可能なので、DELTAなら無印やProならかなり実用的になるのではと考えています。
news様、いつもコメントをありがとうございます!
ワクチンの副反応がひどくお返事が遅くなってしまいました。
確かにMonster Xでも度肝を抜かれたものです。ポータブル電源と呼べるのはこのDELTA Maxまででしょうかね。流石にこれ以上だと持つことができません。
ちょうどクラファンをやっているDELTA ProやBluettiのAC200 MAXなどはテスラのスマートホームあたりが対抗製品になっていますね。個人的には山林を買って自給自足的なことをやってみたいのでDELTA Proの登場で電力問題は解決しそうです。ソーラーパネルも折りたたみで400Wが出てきたので、生活様式の自由度が上がっているように思います。